HubSpotで人材紹介を回す全体像|集客・選考・成約・掘り起こし
監修:髙山 博樹(ナウビレッジ株式会社 取締役CGO)
Summaryこの記事の要約
- HubSpotで人材紹介を回すとは、求職者・求人企業・求人・応募を1つのHubSpotにまとめ、集客から成約、掘り起こしまでを同じデータでつないで管理することです。CA・RA・マーケティングが同じ記録を見て動けるようになります。
- 基本の形は、求職者を「コンタクト」、求人企業を「会社」、求人を独立したオブジェクトとして持ち、応募と選考を「取引」で管理することです。取引には求職者(コンタクト)と求人が関連付くので、「誰が・どの求人に・いまどの段階か」を1件の記録で追えます。
- 求人と求職者の組み合わせ探し、通勤のしやすさでの絞り込み、書類づくりといった作業は、拡張アプリやHubSpotのAIで補えます。
- 導入では、どの情報をどこで持つのが「正」かを先に決め、データの形式をそろえてから入れることが大切です。支援の中で、いちばん差が出るのがこの点です。
目次
人材紹介会社は、HubSpotで求職者の集客と求人企業への営業から、登録・面談・推薦・選考・成約、過去の登録者の掘り起こしまでを1つのデータベースで回せます。求職者・求人企業・求人・応募をどう持つかを最初に決めておけば、CAとRAが同じ情報を見ながら動けます。
この記事は、HubSpot Diamond Partnerとして150社以上の人材企業を支援してきたナウビレッジがまとめました。業務の流れに沿って、「どこで・どの機能を・どう使うか」をお伝えします。どのシステムを選ぶかで迷っている方は、先に人材紹介システム・CRMの比較と選び方をご覧ください。
※150社は、マーケティングとHubSpotの支援を合わせた累計(2026年10月時点)です。
こんな方に向けて書いています
- HubSpotで人材紹介の業務を回せるか、具体的に知りたい方
- HubSpotを入れたものの、集客の管理にしか使えていない方
- スプレッドシートや別のシステムからの移行を考えている方
150社以上の人材企業の支援実績
AI搭載のCRMで、人材紹介の事業をもう一段伸ばしませんか。
求職者・求人・企業の情報を1つのHubSpotにまとめ、入力や案内の手間をAIで減らす。今お使いのシステムの状況を伺いながら、貴社に合った形をご提案します。
人材紹介の業務をHubSpotで回す全体像
HubSpotでは、集客から掘り起こしまでの8つの段階を、求職者1人ずつの記録と応募1件ずつの記録でつないで管理します。

段階ごとに使う機能と、残しておく情報は次のとおりです。
| 段階 | 主な担当 | HubSpotで使う機能 | 残しておく情報 |
|---|---|---|---|
| 1. 集客 | マーケティング | フォーム、ランディングページ、広告・SNSの連携 | 登録経路、見たページ、反応した広告 |
| 2. 登録 | CS・CA | コンタクト、担当者の自動割り当て | 希望条件、職歴、担当CA |
| 3. 面談 | CA | ミーティング(日程調整)、メモ、タスク | 面談日、面談の記録、転職の希望時期 |
| 4. マッチング | CA | ビュー・フィルター、Matching Extension、MAP Extension | 候補に挙げた求人 |
| 5. 推薦 | CA | 取引(応募)の作成、PDF Extension | 推薦日、推薦書類 |
| 6. 選考 | CA・RA | 取引のパイプライン、ワークフロー | 選考段階、次の対応、辞退・不合格の理由 |
| 7. 成約 | CA・RA・管理部門 | 取引の成約段階、ダッシュボード | 内定・入社日、紹介手数料、請求の状況 |
| 8. 掘り起こし | マーケティング・CA | リスト、メール・LINE配信、ワークフロー | 最後に連絡した日、反応の履歴 |
求人企業側の仕事(RAによる求人の開拓・受注)も、同じHubSpotの中で別のパイプラインとして持ちます(「求人の獲得」の章)。こうしておくと、1人の求職者について「どの広告から来て、誰が面談し、どの求人に推薦し、どこで止まったか」を1つの画面でたどれます。
今の人材紹介システムを残す場合
マッチングや帳票は今の専用システムで続け、集客と求職者への継続的な連絡だけをHubSpotで行う形もあります。どちらが合うかの判断の仕方は、人材紹介システム・CRMの比較記事で詳しく説明しています。この記事では、HubSpotで業務を回す場合の中身に絞ってお伝えします。
なかでもPORTERSをお使いの会社には、ナウビレッジ独自のHubSpotとPORTERSのAPI連携サービスをご用意しています。求職者と求人の管理はPORTERSのまま、集客やナーチャリングにはHubSpotのマーケティングオートメーションを使いたい会社向けの仕組みです。
データの持ち方:求職者・求人企業・求人・応募をどう分けるか
求職者はコンタクト(人の情報を入れる箱)、求人企業は会社(企業の情報を入れる箱)、求人は独立したオブジェクト(求人の情報を入れる専用の箱)で持ちます。応募と選考は、求職者と求人を関連付けた取引で管理します。ここを最初に決めておかないと、後から集計や検索がしにくくなります。
| 管理するもの | HubSpotでの持ち方 | 主な項目の例 |
|---|---|---|
| 求職者 | コンタクト | 希望職種・希望勤務地・希望年収、転職の希望時期、担当CA、登録から面談までの段階 |
| 求人企業 | 会社 | 業種、取引条件、担当RA |
| 求人企業の採用担当者 | コンタクト(求職者と区別する項目を持たせる) | 役職、連絡の履歴 |
| 求人 | 求人専用の独立したカスタムオブジェクト(または他の標準オブジェクトで代用) | 職種、勤務地、年収の幅、募集の状況 |
| 応募・選考 | 取引(選考用のパイプライン。求職者のコンタクトと求人を関連付ける) | 推薦日、選考段階、辞退・不合格の理由 |
求人は、独立したオブジェクトで持つ
求人は、求職者や企業の記録に混ぜず、求人専用のオブジェクトとして持つ必要があります。1社が複数の求人を出すことが多く、企業の記録に求人の項目を足す形では管理しきれないためです。
求人を独立させておけば、1つの求人に複数の求職者を結び付けられ、求人ごとの応募数や決定率をそのまま集計できます。Matching Extensionで求職者と求人を両方向に探すときも、求人が独立していることが前提です。
応募・選考は、求職者と求人の組み合わせ1件ごとに取引を作る
1人の求職者が3社に応募したら、取引も3件になります。面談までの「登録 → 面談設定 → 面談実施」は求職者の記録で追い(次の章)、推薦から先を取引のパイプラインで追います。
段階は、たとえば「推薦 → 書類選考 → 面接 → 内定 → 内定承諾 → 決定(入社)」と置きます。段階名を決定までそろえておくと、面談から決定までの割合(面談決定率)や、推薦から決定までの割合(推薦決定率)をそのまま出せます。推薦日・面接日・辞退理由など、段階ごとに必須の項目を決めておけば、入力漏れも減ります。
担当者ごと、求人ごと、期間ごとの絞り込みはビューとして保存できるので、CAは毎朝「今日対応が必要な応募」だけを開けば済みます。
集客から面談まで:登録経路を残し、面談につなげる
HubSpotでは、求職者が登録した時点で、どのページ・どの広告から来たかが自動で記録されます。そのため、面談や成約につながった集客経路まで追えます。
登録経路は、開発なしで自動で残る
専用システムで集客経路を分析しようとすると、媒体ごとにランディングページを分けたり、URLのパラメータを保存する開発が必要になったりします。
HubSpotのフォームから登録された場合は、どのページ・どのフォームから来たかが自動で記録されます。Google・Meta・LinkedInの広告アカウントをつなげば、広告ごとの登録数も同じ画面で確認できます。
登録から面談までを3段階で追い、経路は面談原価で比べる
ナウビレッジでは、登録から面談までを「登録 → 面談設定 → 面談実施(着座)」の3段階に分けて見ています。HubSpotでは、この段階を求職者の記録のステータスとして持ち、進んだ日付も残します。
面談率は「面談設定率 × 面談実現率」です。予約のあとのキャンセルは人材紹介では3割ほど出るため、面談実現率は7割程度に落ち着きます。面談率の目標は、スカウトで50%、広告系で35%、Indeedで25%としています。
集客経路の良し悪しは、最終的には決定1件あたりの費用(決定原価)で判断します。ただ決定までは時間がかかるので、短期では面談1件あたりの費用(面談原価)で比べます。登録1件あたりの費用では比べません。登録は安く取れても、面談まで進む人が少ない経路があるからです。
HubSpotなら経路ごとに3段階の件数がそろうので、登録数だけでなく、面談率と面談原価で経路を比べられます。考え方の詳細は、人材紹介マーケティング大全にまとめています。

メール・LINE・SNSのやり取りを、求職者の記録に集める
メールの送受信、電話のメモ、タスクは、すべて求職者の記録に時系列で残ります。CSが電話で聞いた内容を、面談前にCAがそのまま読める状態です。
LINEは、連携アプリを追加すればHubSpotの記録とつながり、配信や1対1のやり取りも管理できます。詳しくは人材紹介のLINEを使った求職者ナーチャリングをご覧ください。XやInstagramも、HubSpotから投稿して、どのアカウントが集客につながったかを確かめられます。
面談の日程調整とCAへの引き継ぎを自動にする
登録した求職者に日程調整のリンクを送れば、空いている時間から求職者が選び、そのまま予定が入ります。担当CAの割り当てやタスクの作成をワークフローで自動にしておけば、登録から最初の連絡までの時間を短くできます。
求人の獲得:求人企業への営業も、同じHubSpotで回す
人材紹介は、求職者と求人の両方を集める事業です。求人企業への営業はHubSpotが得意とするBtoB営業そのものなので、開拓から求人の受領までを同じHubSpotで管理できます。求職者側と同じデータベースにあるため、受け取った求人をそのままマッチングに使えます。
開拓先のリストと、これまでの接点を残す
開拓したい企業を会社として、その採用担当者をコンタクトとして登録し、電話・メール・会食・イベントでの接点を記録していきます。誰がいつ、どの企業に、どうアプローチしたかが残るので、担当の引き継ぎや重複したアプローチを防げます。
HubSpotのAI機能を使えば、採用を強化している企業の動きをとらえて担当RAに知らせたり、企業の情報が変わったときに記録を新しくしたりといった使い方もできます。
外出先でも、HubSpotのモバイルアプリでメモを入力したり、名刺を読み取って登録したりできます。
企業向けのメール・資料・セミナーで関心を育てる
採用に役立つ情報のメールや資料のダウンロード、採用担当者向けのセミナーで接点を作ります。メールを開いた、資料をダウンロードした、セミナーに申し込んだ。こうした反応があった企業を担当RAに知らせれば、RAは関心が高まっている企業から順に連絡できます。
企業向けの集客の考え方は、人材紹介マーケティング大全 BtoB版にまとめています。
商談は「ヒアリング → 求人票の受領 → 求人の公開」のパイプラインで追う
求人企業との商談は、求職者の選考とは別のパイプラインにします。たとえば「アポ獲得 → ヒアリング → 求人票の受領 → 求人の公開」のような段階を置きます。求人票を受け取ったら求人のオブジェクトに記録を作り、その企業に結び付けます。
ナウビレッジが理想としているのは、RAが新しい求人を開拓するたびに、条件に合う求職者へ1営業日以内にLINE・メール・電話で知らせられる状態です。求人の記録ができた時点で該当する求職者を探し、担当CAに連絡のタスクを出す流れを組んでおくと、この状態に近づけます。
既存の取引先からの追加求人と、しばらく取引のない企業の掘り起こし
新しい企業の開拓だけでなく、今の取引先から次の求人をもらうことも大事な仕事です。最後に求人を受けた日や入社した人の数などで企業を絞り込み、近況を伺うタスクを担当RAに出せば、しばらく取引のない企業にも声をかけ忘れません。
地域で営業するなら、MAP Extensionで訪問先を絞る
特定の地域で企業を回る場合は、MAP Extensionで開拓先を地図に表示し、今いる場所や訪問予定の企業から指定した半径の範囲に絞り込めます。移動手段ごとの所要時間も確かめられるので、1日の訪問計画を立てやすくなります。
150社以上の人材企業の支援実績
RAの営業状況が、担当者の頭の中にしかありませんか。
どの企業とどこまで話が進んでいるかをチームで見られるように、求人企業への営業の管理を一緒に組み立てます。
面談からマッチング・推薦まで:拡張アプリで手作業を減らす
HubSpotの標準の検索だけでは、求職者に合う求人を探して推薦の記録を作るのに手間がかかります。ナウビレッジでは拡張アプリを組み合わせ、この作業をHubSpotの画面の中で終わらせます。
Matching Extension:両方向に探して、応募の取引をまとめて作る
求職者の記録から条件に合う求人を、求人の記録から条件に合う求職者を、どちらの方向からでも検索できます。キーワードや選択肢、数値で絞り込め、条件を決めておけば自動で検索もできます。
候補を選んだら、求職者と求人を結び付けた取引(応募)をワンクリックでまとめて作れます。作った取引は、そのまま前の章の選考パイプラインに乗ります。候補の概要をコピーして、メールやLINEで求職者に送ることもできます。
Blackbelt様では、候補者と求人を相互に検索する画面をHubSpotに置き、求人の主な項目をボタン1つでコピーできるようにしました。その結果、マッチングのときの手入力と転記ミスが減っています。
MAP Extension:通勤のしやすさで求人と求職者を絞る
求職者の住所や求人の勤務地を地図に表示し、指定した半径の範囲に絞り込めます。車・電車・徒歩・自転車の4つの移動手段で、距離と所要時間も確かめられます。「通勤1時間以内」のような希望を、地図で確かめながら求人を提案できます。
PDF Extension:推薦書類や求人票をテンプレートから作る
求職者や求人の記録にある情報をテンプレートに差し込み、キャリアシート・推薦状・求人票・契約書などの書類を、PDF・Excel・Wordの形式で作れます。履歴書(キャリアシート)の体裁をそろえる作業もHubSpotの中で済み、作ったファイルは求職者や求人の記録に添付して残せます。
3つのアプリの詳しい機能と利用条件は、Matching Extension・MAP Extension・PDF Extensionの製品ページでご確認ください。
受け取った履歴書の入力は、AIで手間を減らす
HubSpotのAIを活用して、受け取った履歴書の内容を求職者の記録に取り込み、入力の手間を減らす仕組みも作れます。使えるAIの機能は契約しているプランなどによって変わるため、どこまで自動にするかは設計のときに一緒に決めます。
選考から成約まで:応募ごとの進み具合と売上を追う
選考段階の更新に合わせてタスクや通知を自動で出し、成約したら入社日と紹介手数料を記録します。そうすると、担当者ごとの歩留まりと売上の見込みを、ダッシュボードで毎週確かめられます。
選考段階を動かすと、次の対応が自動で決まるようにする
たとえば「書類選考」から「面接」に動いたら面接日の入力をCAに促し、面接日の前日にリマインドを出す、といった流れをワークフローで組めます。ミギナナメウエ様では、タスクの自動割り当て、リマインド、フォローアップを基本の設計に入れました。
成約後は、入社日・請求・粗利まで同じ記録で管理する
Blackbelt様では、選考が特定の段階に進むと売上の記録が自動で作られるようにしました。「入社日」と「請求済み」の項目から、今月入社予定でまだ請求していない人を一覧で確認できるビューも作っています。
紹介手数料から求人サイトなどへの支払いを差し引いた粗利も自動で計算されるため、手計算がいらなくなり、請求漏れを防ぐ仕組みが整いました。
ダッシュボードで見る指標
ナウビレッジは、経営の判断材料として次の指標を細かく取ることを勧めています。どれも、ここまでの章の持ち方でデータをそろえておけば、HubSpotのレポートで出せます。
- CA別:面談決定率と面談設定決定率(キャンセル率も加味した決定率)
- RA別:推薦決定率
- CS別:面談設定率
- 求人別:売上の前年比
- 求職者の経歴別:決定単価と決定率
- 集客経路別:面談率と面談原価
部署ごとのスプレッドシートを見比べる手間や、レポートづくりでの転記ミスがなくなります。Blackbelt様では、毎週月曜の朝のレビューで初回面談の数をひと目で確認し、数字をもとにした振り返りが定着しました。
過去の登録者の掘り起こし:眠っている求職者をもう一度面談へ
連絡が途絶えた登録者を条件で絞り込み、新着求人の案内を自動で送り、反応した人だけを担当CAに知らせます。この流れを作れば、広告に頼らずに面談の機会を増やせます。
掘り起こしは、次の3つを決めると回り始めます。
- 誰に送るか:「面談設定まで進んだが面談は実施していない」「最後に連絡した日から6か月以上」「希望職種が営業」など、面談の記録と希望条件の項目で絞ります。データの持ち方(前の章)で、こうした項目を最初から用意しておくことが前提です。
- 何を送るか:希望条件に近い新着求人、近況を確かめる短いメッセージなど。メールのほか、LINEでつながっている人にはLINEで送ります。
- 反応したらどうするか:メールの開封やリンクのクリック、返信があった人を担当CAのタスクに入れ、電話や面談の打診につなげます。
この流れは、Marketing Hubのリストとワークフローで組みます。一度作れば毎月の作業はほとんどいらず、CAは反応した人への連絡に集中できます。MAツールの使い方は、人材紹介に使えるMAツールの記事で詳しく説明しています。
150社以上の人材企業の支援実績
過去に登録した求職者が、連絡のないまま眠っていませんか。
今のデータで誰に・どんな求人を案内できるかを洗い出し、HubSpotで自動で回す形をご提案します。
プランは「どこまで自動にするか」と「誰が使うか」で決まる
HubSpotのプランの組み合わせは、掘り起こしや引き継ぎをどこまで自動にするかと、CA・RA・マーケティングの誰が使うかで決まります。求人を独立したオブジェクトで持つことは、その前提です。
求人は、規模にかかわらず独立したオブジェクトで持つ設計をお勧めしています。そのうえで、メール配信や掘り起こしの自動化に力を入れるのか、選考と営業の管理を中心にするのかで、必要な製品とプランが変わります。
ケース別の具体的なプランの組み合わせは、人材紹介向けHubSpotの機能・料金プランで詳しく説明しています。最新の料金はHubSpot公式の料金ページでご確認ください。
今の専用システムやツールと組み合わせる場合は、それぞれが外部とつなげられるか(APIの有無)も、プランと合わせて確かめておきましょう。
150社以上の人材企業の支援実績
どの製品とプランを組み合わせればよいか、迷っていませんか。
今の業務の流れと、HubSpotを使う方の人数・役割を伺いながら、貴社に合った製品とプランの組み合わせをお伝えします。
人材紹介会社のHubSpot導入事例
ナウビレッジが支援した人材紹介会社のうち、スプレッドシートから移った会社と、Salesforceから移った会社の2社の例を紹介します。
株式会社ミギナナメウエ様:スプレッドシートから移り、CA1名当たりの決定人数120%UP
若手・第二新卒の転職支援などを手がける同社は、候補者・求人・企業・選考をスプレッドシートで管理していました。データと関数が増えて動作が重くなり、同じ情報を何度も入力するため、CAが面談やマッチングに使える時間が削られていました。
ナウビレッジは、候補者・求人・企業・選考のそれぞれの記録と、そのつながりを定義してHubSpotに組みました。あわせて、タスクの自動割り当てやリマインド、歩留まりとリードタイムのダッシュボードを用意しています。
結果として、CA1名当たりの決定人数は120%UP、決定率は140%UPとなり、選考の段階や求人ごとのリードタイムもリアルタイムで見えるようになりました。ミギナナメウエ様の事例を読む
Blackbelt株式会社様:Salesforceから移り、二重管理と手作業をなくす
ヘルスケア業界に特化した人材紹介会社の同社は、候補者の情報をSalesforceに手で入力し、選考の進み具合はNotionでも別に管理していました。担当者ごとの面談数やコール数といった歩留まりも見えにくい状態でした。
HubSpotへの移行にあわせて、候補者と企業の担当者を1つのコンタクトで管理する形に整理しました。そのうえで、Matching Extensionでの相互検索、売上記録の自動作成と粗利の自動計算、週次のKPIダッシュボードを組んでいます。Notionでの二重管理はなくなり、請求漏れを防ぐ仕組みも整っています。Blackbelt様の事例を読む
導入の進め方:決める順番と、データの入れ方
導入は、次の5つの順に進めます。なかでも大切なのは、最初にデータの構造を決めきることです。
- 今の業務と管理表を棚卸しする:誰が、どの表・システムに、何を入力しているかを書き出します。二重に入力している項目はここで見つかります。
- データの持ち方とパイプラインを決める:求人を独立したオブジェクトとしてどう持つか、選考段階をいくつにするか、段階ごとに必須の項目は何かを決めます。プランもここで決まります。
- データの形式をそろえる:どの情報をどの記録で持つのが「正」かを決め、重複している会社や求職者をまとめます。職種・勤務地・選考段階などは選択肢の形にそろえます(下の「ナウビレッジの見解」)。
- データを移して使い始める:スプレッドシートや今のシステムから、求職者・求人企業・求人・選考中の応募を移し、CA・RAが日々の業務で使い始めます。
- ダッシュボードで振り返る:週ごとに歩留まりを見て、項目や自動化を足していきます。
ナウビレッジの見解:データの形式をそろえずに入れてしまわない
私たちがお勧めしないのは、データの形式をそろえないまま、「えいや」でHubSpotに入れてしまうことです。今の管理表やシステムのデータをそのまま一度に取り込むと、同じ会社や求職者が重複します。職種・勤務地・選考段階の書き方も人によってばらばらになり、あとから検索も集計もできなくなります。
取り込む前に決めておきたいのは、どの情報をどこで持つのが「正」(マスター)かです。会社の情報は会社の記録、求人の内容は求人の記録、応募と選考は求職者と求人をつなぐ記録を正とし、ほかの記録はそれを参照するだけにします。あわせて、職種・勤務地・選考段階・辞退理由のように選択肢にできる項目は自由入力にせず、形式をそろえてから入れましょう。
このデータ構造を最初に考えておくと、あとから項目を足すときも、レポートを作るときも、拡張アプリを使うときも、作り直しにならずに済みます。導入後の運用が楽になるかどうかは、ここで決まります。
150社以上の人材企業の支援実績
集計や報告のたびに、データを手作業で整えていませんか。
データの形式と「正」の置き場所を決めておけば、集計のたびに整え直す作業はなくせます。今のデータの状態を伺いながら、整え方からご提案します。
よくある質問
Q.求職者・求人・企業のデータを、HubSpotで一元管理できますか?
できます。求職者はコンタクト、求人企業は会社、求人は独立したオブジェクト、応募と選考は取引として持ち、それぞれを関連付けます。こうすると、1人の求職者の応募先や、1社の求人と選考の状況を同じ画面からたどれます。今のシステムや表に分かれているデータは、形式をそろえてから取り込みます。
Q.CAやRAにとって使いやすいですか?
一覧画面で絞り込んで、記録ごとの画面でメモや次の対応を入力する、という操作が中心なので、表計算ソフトで管理していた方にもなじみやすい作りです。外出先ではモバイルアプリからも入力できます。ただし、使いやすさは、項目の数や画面の並びが業務の流れに合っているかで大きく変わります。設計の段階で、CA・RAの毎日の動きに合わせて整えることが大切です。
Q.求人はどう管理するのがよいですか?
求人専用の独立したオブジェクトで管理するのがお勧めです。1つの求人に複数の求職者を結び付けられ、求人ごとの応募数や決定率をそのまま集計できます。
Q.1人の求職者が複数の求人に応募した場合は、どう管理しますか?
応募1件ごとに取引を1件作ります。応募先ごとに選考段階と辞退・不合格の理由が残るため、同じ求職者の別の選考と混ざりません。
Q.スプレッドシートで管理している求職者のデータは移せますか?
移せます。ただし、移す前に項目をHubSpotのデータの持ち方に合わせて整理し、重複している人をまとめておく必要があります。ミギナナメウエ様もスプレッドシートから移行しています。
Q.CAやRAの1人ごとの数字は見られますか?
見られます。面談数・推薦数・決定数などを担当者ごとにダッシュボードで集計でき、週ごとの目標と並べて確認することもできます。
まとめ:HubSpotで人材紹介を回すために、最初に決めること
人材紹介会社がHubSpotを使いこなせるかどうかは、求職者・求人企業・求人・応募をどう持つかを最初に決められるかにかかっています。とくに、求人は独立したオブジェクトで持ちましょう。
持ち方が決まれば、求職者の集客と求人の開拓から、選考の進み具合、成約後の請求、過去の登録者の掘り起こしまでが1本の流れでつながります。登録から面談、決定までの段階がそろうので、面談率や決定率で経路や担当者を比べられるようになります。
そのうえで、データの形式をそろえてから入れ、標準機能で足りない作業は拡張アプリやAIで補えば、項目を足すときも集計するときも作り直さずに済みます。
ナウビレッジは、HubSpot Diamond Partnerとして150社以上の人材企業を支援してきました。今の業務でHubSpotが回るか知りたい方は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
※150社は、マーケティングとHubSpotの支援を合わせた累計(2026年10月時点)です。
Supervisorこの記事の監修者

髙山 博樹ナウビレッジ株式会社 取締役CGO
上場している建設総合コンサルティング会社を経て、創業初期のナウビレッジに参画。広告・SEO・Webサイトなど多様な集客手法と、CRM/SFA/MAの設計・運用に精通し、自社では年間250件のリードを獲得する体制を構築しました。HubSpot導入・構築支援サービスの責任者として、HubSpot Diamond Partnerの取得を牽引。「施策を増やす前に、仮説とその次の一手を仕込んでおく」を原則に、データ基盤の整備からコンテンツ設計までを一貫して担当しています。
プロフィールを見るContact
HubSpotで人材紹介を回す形を、一緒に整理しませんか。
150社以上の人材企業を支援してきた経験をもとに、今のシステムやデータの状況を伺いながら、貴社に合った形をご提案します。
- HubSpotで人材紹介の業務を回せるか知りたい
- 今のシステムやスプレッドシートから移りたい
- 求職者・求人・企業のデータの持ち方を整理したい

