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景品配布には要注意!キャンペーン企画時に気を付けるべき景品表示法

2021-12-23


進藤 真世

キャンペーン企画は、商品やサービスの購入を促すだけでなく、ブランドやアイテムの認知獲得を目的に行われるなど、企業のPRにおいて重要な手段を担っています。

しかし、キャンペーン企画の商品や内容によっては、「景品表示法」で規制されていることをご存知でしょうか?

本記事では、キャンペーンを企画する際に確認してほしい景品表示法の注意点を、
キャンペーンの事例とともに紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.景品表示法とは

景品表示法とは

景品表示法は、正式には、「不当景品類及び不当表示防止法」といい、
商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することなどにより、消費者がより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守る法律です。
景品表示法とは

景品表示法は、「一般消費者の利益の保護」を目的として、
不当な顧客誘引を禁止しており、規制の内容は大きく
「不当な表示の禁止」と「過大な景品類の提供の禁止」の2つに分けられます。

今回は「過大な景品類の提供の禁止」について確認していきます。

「過大な景品類の提供の禁止」

消費者が過大なおまけや豪華な景品に惑わされて、商品・サービスを選ぶようになると、
本来の価格に見合わない質の悪いもの、価格に対して割高なものを買わされてしまったり、
景品による競争のエスカレートにより、本来の商品・サービス内容の質の低下を招いてしまう恐れがあります。

(景品類の制限及び禁止)
内閣総理大臣は、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を確保するため必要があると認めるときは、景品類の価額の最高額若しくは総額、種類若しくは提供の方法その他景品類の提供に関する事項を制限し、又は景品類の提供を禁止することができる。

引用:景品表示法

そのため、景品表示法では、景品類の特性に合わせて最高額・総額を定めることで、
一定の限度を超える場合には規制を行い、一般消費者の利益を保護するとともに、合理的な商品選択を妨げることを防いでいます。

2.景品類の定義

商標をキーワードで広告出稿している場合

景品表示法で定義する「景品類」に該当するとされた場合には、景品表示法の景品規制が適用されます。
一般的に「景品」とは、粗品、おまけ、賞品などを表す言葉ですが、
景品表示法上の「景品類」とは下記の3つの要件をすべて満たすものと定義されています。

「景品類」の要件
①顧客誘引性:顧客を誘引するための手段として
②取引付随性:事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して
③経済的利益:物品、金銭その他の経済上の利益

引用:景品類の定義

ただし、「景品類」に該当しない例外として、値引又はアフターサービス等がありますので注意が必要です。

また、今ご説明した一般的な景品規制に加えて下記の4業種には、別途業種別景品告示を確認する必要があります。

業種別景品告示
・新聞業
・雑誌業
・不動産業
・医療用医薬品業、医薬機器業お呼び衛星検査所業

3.景表法が規制する景品類

景表法が規制する景品類は以下の2つに分類されます。

1.総付景品(ベタ付景品)
2.懸賞

ここからは、実際のキャンペーン例とともにそれぞれについて説明していきますので、
企画しているキャンペーンが規制の対象になる「景品類」に該当しているのかどうかや、
その規制内容をしっかり確認していきましょう。

総付景品(ベタ付景品)

総付景品とは、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供する「懸賞」によることなく、商品・サービスの利用者に対し、商品の購入者や、来店者に漏れなく提供する景品のことです。

キャンペーン事例としては下記のようなものがあげられます。

  • ■キャンペーン事例
  • ・来店者先着〇名様にオリジナルグッズをプレゼント
  • ・開店当日に来店した全員に粗品をプレゼント
  • ・申込者全員に記念品を送付
  • ・商品Aをご購入の方全員にBを贈呈

消費者などに総付景品を提供する場合には、総付景品をつける商品・サービスの価格(取引価格)に応じて限度額が定められています。
具体的には、下記の表の通りです。

取引額景品類の最高額
1,000円未満200円
1,000円以上取引価額の10分の2
引用:総付景品

懸賞

懸賞とは、商品・サービスの利用者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって「景品類」を提供するものです。

懸賞は、クローズド懸賞とオープン懸賞の2つに分類されますが、
オープン懸賞については、景表法上の規制を受けないため、
この章では、クローズド懸賞についてご紹介します。

クローズド懸賞とは、商品やサービスの購入を応募条件とした懸賞のことです。
クローズド懸賞はさらに一般懸賞と共同懸賞の2つに分類できます。

一般懸賞

一般懸賞とは、共同懸賞以外つまり、事業者が単体で実施する懸賞のことを示しています。
キャンペーン事例としては下記のようなものがあげられます。

■キャンペーン事例
・当たりが出たらもう1つプレゼント
・購入者の中から、抽選で1,000名様に旅行券プレゼント
・初回ご契約の方に抽選で50,000円分ポイントキャッシュバック

一般懸賞によって提供される景品は、取引価格(本体商品やサービスの取引価格)に応じて、その限度額が定められています。
具体的には、下記の表の通りです。

懸賞による取引価額最高額総額
5,000円未満取引価額の20倍懸賞に係る売上予定総額の2%
5,000円以上10万円懸賞に係る売上予定総額の2%
一般懸賞

共同懸賞

共同懸賞とは、複数の事業者が共同で実施する懸賞のことを言います。事業者が複数参加するため、金額や規模も一般懸賞より大きくなることが特徴です。

キャンペーン事例としては下記のようなものがあげられます。

■キャンペーン事例
・商店街の抽選会
・ショッピングモールに入居する複数店舗が共同開催する福引

共同懸賞によって提供される景品は、一般懸賞と異なり、取引価格を問わず最高額は一律で30万円と決められています。
具体的には、下記の表の通りです。

最高額総額
取引価額にかかわらず30万懸賞に係る売上予定総額の3%
共同懸賞

4.景表法の規制を受けない場合

懸賞の1つであるオープン懸賞は、景表法上の「景品」に当たらないため、規制の対象ではありません。

オープン懸賞とは、商品の購入やサービスの利用を応募条件とするのではなく、ウェブサイト等で企画内容を広く告知し、誰もが参加できる条件を設定する懸賞です。景表法の規制を受けないため、プレゼント金額の上限は設けられておりません。

キャンペーン事例としては下記のようなものがあげられます。

■キャンペーン事例
・フォロー&リツイート
・ハッシュタグ
・無料会員登録
・メルマガの登録
・アンケートへの回答
・LINEの友だち登録
・ミニゲーム・クイズへの参加

5.景品表示法に違反した場合

景品表示法に違反した場合、消費者庁により、措置命令や課徴金納付命令がなされるおそれがあります。
措置命令確定後に、違法な広告表示を継続するなどした場合には、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金、あるいはその両方が科されます。
さらに、法人に対しては3億円以下の罰金が科されます。

6.まとめ

本日は、キャンペーンを企画する際に注意してほしい「景品表示法」についてご紹介しました。

景品配布において過大な景品を用意することは、景品表示法で禁止されています。
集客やプロモーションのために景品を用意する場合は、景品の内容だけでなく、景品の最高額や総額の上限にも注意しましょう。