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人材派遣のCRMにHubSpotがおすすめの理由

  • 更新日 : 2025-06-18

  • 公開日 : 2025-06-17

人材派遣事業を営まれている方から下記のようなご相談をよくいただきます。

「案件管理が属人化している」
「スタッフフォローが後手に回る」

人材派遣業では、企業と登録スタッフの両者を適切にマッチングさせることがビジネス成功の鍵を握ります。
しかしながら、「案件管理が属人化している」「スタッフフォローが後手に回る」「営業の対応履歴が共有されていない」といった課題が散見され、適切なマッチングやスタッフの稼働を維持することができておりません。
これらの課題に対し、CRM(顧客関係管理)ツールの導入は非常に有効です。

特に、近年では営業支援(SFA)やマーケティングオートメーション(MA)機能も内包するCRMが登場し、より高度な業務効率化を実現することが可能になっています。
その中で注目されているのがHubSpotです。
HubSpotは人材業界特化型システムではないものの、柔軟なカスタマイズ性と統合管理機能を活かして、先ほどの課題を解決し業績向上を目指すことができます。

この記事では、人材派遣におけるCRMの必要性やツールの種類、HubSpotの活用法について実例を交えながら詳しく解説します。

▽こんな方にオススメ
・人材派遣業でCRMの導入を検討している方
・人材派遣業でのHubSpot活用方法が知りたい方
・登録スタッフや派遣先企業の管理を効率化したい方
・営業やスタッフ対応の属人化を改善したい方

1.人材派遣におけるCRMの重要性

人材派遣業において、CRMは単なる顧客名簿の管理ツールではなく、ビジネス全体の生産性と品質を左右する中核的なシステムとなります。
派遣先企業(クライアント)と登録スタッフの両方の情報を一元管理することで、マッチングの精度向上やアフターフォローの質的向上につながります。

たとえば、営業担当がクライアントからヒアリングした詳細な要望をCRMに蓄積しておけば、コーディネーターはその情報を基に、より最適なスタッフを提案できます。
また、過去の派遣実績や稼働履歴をCRMで一括管理することで、トラブルの予防や、企業からの再依頼(リピート)を促進するうえでも有効です。

さらに、蓄積されたデータを分析することで、「どの企業に対する紹介件数が多いか」「どの派遣先での稼働率・継続率が高いか」といった傾向も明らかになり、営業戦略の立案や改善に役立ちます。

このように、CRMは「人と企業をつなぐ」人材派遣業の根幹を支える存在です。
単なる業務管理を超え、サービスの質・効率・収益性を高めるうえで欠かせないツールだといえるでしょう。

2.人材派遣でよく利用されるCRM

では、実際に人材派遣事業をおこなう企業で、よく利用されているCRMをご紹介します。
CRMは、大きく以下の2つに分類することができます。

・人材派遣特化型のCRM
・汎用型のCRM

2.1 人材派遣特化型のCRM

人材派遣特化型のCRMで、よく利用されているのは以下です。

製品名特徴
Porters STAFFING
(旧:HRビジネスクラウド)
・人材派遣に特化
・求人と人材のマッチング管理に強み
・カスタマイズ性が高い
MatchinGood・派遣・紹介・BPOに対応
・スタッフや案件管理に加え、契約・請求管理も一元化可能
Staff Navigator・人材派遣に特化し、人材派遣管理システムシェア率No.1
・スタッフの管理、お仕事の管理、契約書発行、給与・請求計算などを基本機能として搭載
Gスタッフ・人材派遣に特化し、必要な機能を網羅
・スタッフ管理から契約、請求支払までワンストップで管理可能
HITO-Link CRM・人材紹介・派遣向けの営業支援CRM
・RA/CAの情報共有と求人マッチングが強み
CastingONE・派遣スタッフとの関係構築・稼働管理に強み
・LINE連携なども充実

これらの人材派遣特化型のCRMには、派遣業に必要な以下の機能が備わっているものが多いため、必要な機能があれば良いという企業の場合すぐに活用を始められるという利点があります。

人材派遣特化型CRMの特徴
・求人票と求職者情報のマッチング機能が標準装備である
・派遣業務に必要な機能が初めから搭載されている(例:案件管理、契約・請求書管理、勤怠・給与連携など)
・法令対応された仕様になっている(例:労働者派遣法に基づく帳票や、手数料算出など)

2.2 汎用型のCRM

一方で、汎用型のCRMでよく利用されているものは以下が挙げられます。

製品名特徴
HubSpotコーディネート・営業・マーケ・採用まで一元管理可能。中堅・中小派遣業で導入事例あり。
Salesforce派遣業務に特化したテンプレートを構築可能。大手企業を中心にカスタマイズして活用。
Kintone派遣業務向けに業務アプリを構築。自社用CRMとしての活用も多い。
Zoho CRMコストパフォーマンスに優れ、中小企業に人気。カスタマイズ次第で派遣業務にも対応可。

これらの汎用型のCRMには、人材派遣特化型のように業界特有の機能が標準装備されているわけではないですが、カスタマイズ性が高く、自社の目的や用途にあわせて柔軟に作り込んでいくことができるのが特徴です。

これらのCRMのなかでも、「HubSpot」がおすすめです。

関連記事:
HubSpot(ハブスポット)とは?特徴や機能、料金、注意点を解説
【2025年最新版】HubSpot無料版でできること、有料版との違い

3.人材派遣企業がHubSpot CRMを導入すべき理由

人材派遣企業にHubSpot CRMをお勧めする理由は、「HubSpotはマーケティング(MA機能)と営業(SFA機能)に強く、両面の活動を一気通貫で支えてくれるCRMだから」です。
業務構造に即して解説します。

人材派遣企業の業務は、大きく以下の4つの領域に分かれます。

①新規求職者の集客と獲得(マーケティング)
②登録スタッフの選考・就業支援管理(人材管理)
③クライアント開拓・案件獲得(営業)
④契約・勤怠・請求の管理(労務・契約管理)

多くの業界特化型CRMでは、②や④といった「内部業務の効率化」にフォーカスした機能には強い一方で、①の「登録者を集めるマーケティング」や、③の「クライアントへの営業活動」といった「攻めの領域」には対応しきれていないことがあります。

HubSpot CRMを導入することで②スタッフ管理を行い、同時に①マーケティングと③営業の領域までも一気通貫でカバーできます。
他にも、ウェブサイトやブログ、LPなどのコンテンツ制作や、カスタマーサポートに必要な機能もあり、CRM(管理システム)のデータをベースに組織全体の業務をカバーできます。

なお、④の「契約・勤怠・請求の管理」領域については、HubSpotだけで完結することは難しいため、外部の基幹システムや専用ツールとの連携が必要です。

つまり、HubSpotは、従来のCRMでは手が届きにくかった「マーケティング」「営業」「コンテンツ制作」「カスタマーサポート」領域の強化に強みをもっているのです。

「マーケティング」「人材管理」「営業」「カスタマーサポート」に必要な機能が一体化したHubSpotは、企業と登録スタッフの両方を応対する人材派遣業に非常にフィットしていると言えます。

▼人材派遣企業の業務領域とHubSpotの関係一覧

領域主な業務内容HubSpot
登録スタッフの集客– 求人広告・SEO・SNS・LPによる登録者獲得
– フォームからの登録受付・自動応答
– 広告効果の分析と改善
登録スタッフの就業支援管理– 面談日程調整、希望条件のヒアリング
– マッチング提案と案件紹介
– コーディネーターとの対応履歴・ステータス管理
クライアント開拓・案件獲得– 法人開拓営業・案件ヒアリング
– クライアント対応履歴の一元管理
– 紹介実績の蓄積と活用
契約管理・勤怠管理・請求管理– 労働契約/派遣契約の締結・管理
– 勤怠管理/給与計算/請求書発行
– 帳票出力・法定管理業務(36協定など)

(外部システムとの連携が必要)

4.人材派遣におけるHubSpot活用の全体像

HubSpotを導入した際の全体像を以下の2つの状況に分けて解説します。

①MAとしてHubSpotを活用する場合
②MA・SFA・CRMとしてHubSpotを活用し、勤怠・請求などは既存システムにて実施する場合

4.1 MAとしてHubSpotを活用する場合

人材派遣事業に特化したシステムは、スタッフや案件の管理機能には優れている一方で、マーケティング機能や営業支援機能が十分でないケースが多いです。

そこで、マーケティング領域においてはHubSpotを活用し、集客から情報管理・ナーチャリングまでを補完。そして既存の派遣システムと併用することで、業務全体のバランスを保ちながらMA機能を拡張できます。

全体像は以下の図をご覧ください。

◆ 登録スタッフの獲得においては、HubSpot上でWebサイトやLP(ランディングページ)を活用した集客から、問合せ対応、面談予約、稼働後のフォロー(CS領域)までを一貫して行います。
獲得したスタッフ情報は既存のCRMに連携・蓄積し、コーディネーターや営業担当(法人)がスタッフ情報を見れるようにします。

◆ 案件獲得においては、企業からの問い合わせ獲得時の情報やアポイント、商談の履歴や対応状況をHubSpotで管理します。案件が正式に発生したタイミングで既存CRMへ連携し、スタッフとのマッチングや契約・稼働管理を行います。

このように、HubSpotをマーケティングや営業支援のフロントツールとして活用し、既存の派遣CRMをバックエンドとして活かすことで、システムの役割分担をするイメージです。
既存の業務フローを大きく変えることなく運用できるため、現場の混乱や負担も最小限に抑えつつ、効果的な仕組みを構築することが可能です。

なお、人材派遣業の集客について、求職者の掘り起こしを行い、面談数を最大化したい、休眠スタッフをアクティブ化したいといった場合は、MAツールを活用して行うことができます。以下の関連記事でより詳しく解説しています。

関連記事:
📚人材派遣の集客に活用できるMAツール(マーケティングオートメーション)

4.2 MA・SFA・CRMとしてHubSpotを活用、派遣業務は既存システムと連携する場合

人材派遣におけるマーケティング・営業・スタッフ管理の情報を一元化したい場合、HubSpotをMA・SFA・CRMとして総合的に活用するのが効果的です。

一方で、契約や勤怠、請求といった派遣業特有の業務領域は、従来の派遣特化システムの方が対応力に優れていることも多いため、HubSpotと既存システムを連携させて使うケースが現実的です。
この活用方法では、HubSpotを中心に「登録スタッフの獲得・管理」「クライアント営業」「就業後のフォローアップ」までをカバーしつつ、
「契約締結・勤怠管理・請求処理」などの実務は、既存の基幹システムに委ねることで、各領域の得意分野を活かしたハイブリッドな運用が可能となります。

全体像は以下の図をご覧ください。

◆HubSpotで統合することによるメリット

・各業務プロセスのデータが分断されず、一元管理できる
・スタッフ・企業・案件の状況を横断的に確認できる
・ツール間の連携設定が不要で、システム管理や教育の工数が減る
・ワークフロー機能やレポート機能により、各部門の業務負担を軽減できる

たとえば、登録スタッフの募集ではHubSpotのフォームやLP、広告機能を活用し、Webサイトからの応募情報を自動でデータベースに取り込みます。
その後の面談調整や経歴・面談の記録、稼働後の定期連絡もすべてHubSpotで対応可能です。

また、企業への営業活動では、リード管理や訪問記録、案件化のプロセスを営業パイプラインで可視化することができます。
稼働が決まった案件も「カスタムオブジェクト」を用いて案件管理のための箱を構築することで、登録スタッフとのマッチング情報、契約内容、就業開始日、更新日なども管理できます。

※派遣先企業や案件管理にカスタムオブジェクトを使うためには、Enterpriseプランの利用が必要です。導入プランや設計方法についてはお気軽にご相談ください。

このように、HubSpot単体でも人材派遣業務に必要な情報を一元化・自動化する仕組みを構築できます。

5.人材派遣企業の各部門におけるHubSpot活用イメージ

では、具体的にどの部門がどのようにHubSpotを活用できるのか、業務別に解説します。

5.1 マーケティング領域

人材派遣業において、マーケティングは新規求職者の獲得や企業からの案件獲得に直結する重要な起点です。

HubSpotでは、WebサイトやLP(ランディングページ)をノーコードで作成できる機能をはじめ、広告・SNS・SEOといったチャネルの一元管理が可能です。
たとえば、求人ページをHubSpot上で作成し、閲覧者の行動をトラッキングすることで、応募率の高い求人や離脱ポイントを把握できます。

また、登録スタッフ向けと企業向け、それぞれのターゲットに応じてメール配信を行い、関係性を深めるナーチャリング施策も実現できます。特に「過去に稼働していたスタッフへの再エントリー促進」「定期的な派遣ニーズのある企業へのフォローアップ」などに効果を発揮します。
以下はマーケティング領域で利用できる主な機能です。

広告連携
HubSpotは、Google広告やMeta広告といった主要広告媒体との連携が可能です。
「どの広告経由でスタッフ登録に至ったか」をHubSpot上で一元管理できます。
派遣先企業や職種別に複数の広告を出稿するケースがありますが、それぞれの成果が可視化されるため、「応募単価が高すぎる案件」や「反応が薄い媒体」の見直しを行いやすくなります。

メルマガ配信
HubSpotでは、HTMLメール・テキストメールのどちらにも対応した一斉配信機能が利用可能です。
登録済みのスタッフに対して、希望条件に応じた案件情報や、就業開始前後のフォローコンテンツを定期的に配信することで、エンゲージメントの維持にもつなげられます。
また、開封・クリックなどの反応もトラッキングできるため、「関心を持っている層」を特定し、電話やLINEでの個別フォローにつなげることができます。
派遣登録後の音信不通リスクを軽減し、稼働率向上にも貢献します。
メルマガ以外にもLINEやSMSと連携もできるので、求職者や登録スタッフとコミュニケーションの取りやすい方法でアプローチすることができます。

SNS連携
HubSpotは、XやInstagramなど複数のSNSアカウントと連携し、複数アカウントを一括で管理できます。
たとえば、エリア別や職種別に複数の公式アカウントを運用している派遣会社でも、HubSpotの管理画面から投稿スケジュールの設定・公開・分析が可能です。
アカウントへの都度ログインが不要となるため、運用負担が軽減されるほか、アカウント凍結などのリスク回避にも役立ちます。
さらに、「どの投稿から流入があり、どのSNS経由で登録が発生したか」までトラッキングできるため、コンテンツの改善や効果的な運用体制の構築につなげることが可能です。

SEO対策
HubSpotには、SEO対策に必要なコンテンツ制作・管理・分析機能が揃っています。
オウンドメディアを強化したいという派遣会社にとって有用な機能です。
働き方や職種別の「お役立ち記事」や、「派遣が初めての方向けのFAQコンテンツ」などを自社ブログとして発信し、Google検索経由での登録者を安定的に獲得する導線を作ることができます。
CTAやポップアップの設置、コンバージョンポイントとしてのフォーム作成も簡単に行えるため、SEO→登録への導線設計まで一貫して対応できます。
またCMS機能も備わっており、まだWebサイト運営基盤が整っていない派遣企業にもおすすめです。

5.2 コーディネーター領域

以下はコーディネーター領域で利用できる主な機能です。

CRM:応募者・登録者の一元管理
登録スタッフ一人ひとりの希望条件や職歴、対応履歴をHubSpot上で一元管理できます。
例えば「軽作業を希望・通勤30分以内・夜勤OK」などの情報をCRMで管理し、面談でヒアリングした内容もすべて一元管理できます。これらの個別情報を管理し、一画面で可視化できるため、案件提案のミスが減少し、マッチング精度を高めることにも繋がります。

日程調整リンク:面談調整の自動化
登録スタッフへの仕事紹介やフォロー面談のための面談予約をするシーンがあるかと思います。HubSpotの日程調整機能を利用することで、面談の日程調整を効率化し、自動リマインド機能により面談実施率を高めることができます。
調整業務の負担が大きく軽減されるので、コーディネーターはヒアリングやマッチングに集中できるようになります。

リスト作成・メール配信:パーソナライズされた求人案内メール
HubSpotでは、メールのセグメント配信で個別最適化することができます。
「週3日・扶養内希望」など登録スタッフの希望条件に応じた求人案内メールを、個別の状況に合わせて送ることができます。
カスタマイズすることで獲得した案件の条件にマッチする求職者へ求人案内メールを自動配信することも実現が可能です。

5.3 営業領域(企業対応)

以下は営業領域で利用できる主な機能です。

CRM:企業ごとの対応履歴を可視化
派遣先企業とのやり取り(訪問履歴、ニーズヒアリング、契約情報など)を、HubSpotのCRMで一元管理できます。
仮に、営業担当者が変更になってもスムーズに情報の引き継ぎができ、対応漏れや認識のズレなどを防止できます。
また、例えば「過去にトラブルのあった登録スタッフがいた」「優秀な人材の紹介で好評だった」など、企業データと人材データを紐づけて管理し参考にすることもできるため、企業ごとのニーズ傾向を把握しやすくなり、提案の質向上にもつながります。

パイプライン:商談ステータスの可視化
HubSpotのパイプライン機能の活用で、紹介先案件の獲得に向けた営業活動のアポイント〜受注までの進捗や見込みを可視化することができます。
例えば「条件確認中」「未紹介」「提案済」などの状況を整理・可視化することで、営業担当者は企業にとるべき次のアクションや、コーディネーターと連携すべきアクションなどを明確にし、成約につなげやすくなります。

5.4 CS領域(登録スタッフのフォロー)

以下はCS領域で利用できる主な機能です。

チケット管理:問い合わせ管理の一元化
HubSpotのチケット機能で、登録スタッフからの問い合わせ(就業条件の確認、勤務先の相談、シフト変更の依頼など)を、一元管理することが可能です。
対応状況をステータスで管理し、担当者ごとに可視化されるため、対応漏れや属人化を防ぎ、スタッフ満足度の向上につなげられます。

ワークフロー:自動フォローメールによる就業定着支援
スタッフの就業後フォローにも、HubSpotのワークフロー機能が活用できます。
例えば「初回勤務から3日後にフォローメールを送る」「契約更新1ヶ月前に通知を送る」など、タイミングに応じた自動化が可能です。
この仕組みにより、少人数の体制でも丁寧なアフターフォローが実現でき、就業定着率の向上に貢献します。

ナレッジベース:よくある質問のナレッジ化
HubSpotのナレッジベース機能を活用し、スタッフから寄せられる問い合わせ内容をHubSpot内でナレッジ化できます。
共通のナレッジをもとに応対できるようになるため、フォローや問い合わせ回答の属人化を抑え、CSチーム全体の対応力向上にも寄与します。

5.5 分析

以下は成果分析で利用できる主な機能です。
HubSpotでは、マーケティング・営業・カスタマーサポート(CS)の各領域の成果をレポートやダッシュボードとして可視化し、分析をすることが可能です。

マーケティング領域の主な分析指標
・リード獲得レポート
 広告やSNS、SEO、など各チャネルやキャンペーンごとのリード獲得数を集計し、最も効果的なチャネルを特定する
・広告ROIレポート
 各広告キャンペーンの投資対効果を測定し、収益性の高い施策を特定する
・コンバージョンレポート
 コンバージョン数(コンバージョン率)や直前に訪問したサイトのセッション数などを測定し、ページの改善点を可視化する

コーディネーター領域の主な分析指標
・サポート進捗レポート
 登録スタッフが「面談完了」「案件提案済み」「就業決定」など、どのステージに何人在籍しているかを可視化。
 進捗の停滞ポイント(例:面談未実施や紹介案件なし)を特定し、対策を立てる。
・マッチング率レポート
 紹介した案件に対して、就業につながった割合(紹介→就業)を分析。
 職種・拠点・担当者ごとの傾向を把握し、マッチングの質を改善する。
・対応件数・対応履歴レポート
 各コーディネーターの対応件数(面談、連絡、案件紹介など)や、対応履歴の量・質を可視化。業務負荷の偏りや対応精度のバラつきを把握する。

営業領域の主な分析指標
・商談進捗レポート
 各営業担当者やチームごとに商談ステージや売上の状況を可視化し、達成に向けたボトルネックを分析する
・成約率レポート
 リードから成約までのコンバージョン率を分析する
・営業活動レポート
 営業活動の頻度や成果を測定する(電話やメールの発信数・成功率など)
・売上予測レポート
 現在の商談状況と受注予定額を可視化して売上予測を立てる

CS領域の主な分析指標
・応答時間レポート
 顧客からの問い合わせに対する応答までの平均時間を分析し、対応の迅速化を図る
・チケット解決レポート
 チケット(顧客からの問い合わせ)の解決数・解決までの時間を分析し、サポートの質を改善する
・顧客満足度レポート
 CSATやNPSスコアを可視化して顧客満足度やロイヤルティの向上に活用する

6.HubSpotを人材派遣で利用するメリット・デメリット

HubSpotは、マーケティング・営業・スタッフ管理・採用といった幅広い領域をひとつのプラットフォームで統合できる点が大きな強みです。
特定の媒体依存からの脱却、登録スタッフとの関係構築、企業対応の効率化など、人材派遣業特有の複雑な業務をスムーズに連携させることができるため、ツールの分断や情報の属人化に悩む現場には特に相性が良いといえるでしょう。

ただし、導入にあたってはいくつか注意点もあります。ここでは人材派遣でHubSpotを利用する際のメリットとデメリットをご紹介します。

6.1 メリット

業務プロセス全体の見える化と自動化ができる
登録スタッフ管理・案件管理・更新管理・企業フォロー・採用といった複数の業務とデータを、部門ごとに分断せずに一元管理できるのがHubSpotの最大のメリットです。
各部門が得た情報を一カ所で管理するので、そのデータをもとに登録スタッフの状況に応じたナーチャリングをマーケティング部門で行うことや、営業活動に活かすといったことに活かせるので、組織全体で業務効率化と対応の質向上を図ることができます。

求職者の掘り起こしや休眠スタッフへのアプローチができる
過去に登録したままアクションが止まっている休眠スタッフや、就業経験のある元スタッフに対しても、HubSpotのスコアリングやセグメント配信、ステータス管理を活用することで、効果的なアプローチが可能です。
メールやLINE、SMSなどを通じた自動フォローを組み合わせることで、再稼働率の向上や就業決定数アップにつなげることができます。

媒体に依存しない集客基盤を構築できる
人材派遣業の場合、登録サイト(仕事紹介サイト)のほかに、Indeedや求人ボックスなどの広告経由で集客をするなどが主ですが、自社サイト経由の問い合わせ・応募を増やす仕組み(SEO、フォーム、CTAなど)をノーコードで整えられるため、オーガニックでの集客力と強化し、広告費の見直しや削減など媒体比率の改善にもつながります。

6.2 デメリット

既存ツールとの連携要件を事前に確認する必要がある

すでに派遣管理システム(例:スタッフナビ、キャスティングナビなど)を導入している場合、HubSpotとAPI連携可能か、CSVでのデータ連携が現実的かなどを事前に検証しましょう。
また、HubSpotは導入するプランや利用する人数によって料金が変動します。

ナウビレッジでは自社にマッチしたプランのご相談も承りますのでお気軽にお問い合わせください。

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7.HubSpotの導入を検討されている方へ

いかがでしたか?
本記事では、人材派遣業におけるHubSpotの具体的な活用シーンを、マーケティング・営業・コーディネーター・CS・自社採用といった各領域に分けてご紹介しました。

HubSpotは、単なるCRMではなく、「スタッフ集客」から「企業対応」「登録後フォロー」「自社社員の採用」まで、人材派遣ビジネスの全体最適を実現できる統合プラットフォームとして非常に有力です。とくに、

「求人広告による集客だけでは限界を感じている」
「スタッフ管理や対応が属人化している」
「採用や営業の動きが可視化できていない」

そんな課題をお持ちの派遣会社様にこそ、HubSpotの導入は強くおすすめできます。

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