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リスティング広告とは?費用や運用方法を解説

  • 更新日 : 2022-12-01

  • 公開日 : 2021-10-16

デジタルマーケティングに取り組む際に、高確率で実施する施策である「リスティング広告」。
本記事では、「リスティング広告とは?」というところから、
そのメリットデメリット、必要となる費用について簡単にご紹介します。

1.リスティング広告とは?

Listing advertisement

リスティング広告とは、「Google」や「Yahoo! 」などの検索エンジンで検索したキーワードに連動して掲載される広告です。検索連動型広告やPPCとも呼ばれ、広告がクリックされるたびに費用が発生します。

1.1 リスティング広告が掲載される場所

リスティング広告が掲載される媒体は「検索エンジン」になります。
掲載依頼先の多くは、「Google」「Yahoo!」の2つに分かれます。
具体的には、下記の画像の中の赤枠で囲った部分がリスティング広告の出稿枠(検索結果上部と検索結果下部)になります。

リスティング広告の掲載場所

検索エンジンシェアで言うと、Google検索のは世界1位で、日本国内においても70%ほどを占めています。一方、Yahoo!検索は日本国内の25%ほどを占めています。
国内が対象であれば、エンジンシェアが9割をしめている、この2媒体でのリスティング広告を押さえておけばまず問題ないでしょう。

1.2 リスティング広告の掲載フォーマット

リスティング広告の場合、広告フォーマットはテキストが主体となっています。
大きく、「見出し」「説明文」「表示URL」の3つで構成されています。

リスティング広告の構成要素

さらに広告表示オプションと言われる「パス」「コールアウト」「構造化スニペット」「電話番号」「サイトリンク」「画像表示オプション」などで構成されます。

それぞれに文字数や記号の制限などもあります。
媒体側のアップデートなどにともない、仕様が変更する場合もありますので確認するようにしましょう。

1.3 リスティング広告と自然検索の違い

検索結果にはリスティング広告とは別に「自然検索(オーガニックサーチ)」と呼ばれるものも表示されます。それぞれ、表示される場所が違います。
下記の画像の赤枠がリスティング広告で、青枠が自然検索に当たります。

リスティング広告と自然検索の違い

自然検索に表示されたサイトのリンクをユーザーがクリックしても、料金は発生しません。
これに対し、リスティング広告は広告がクリックされるたびに掲載者に費用が発生し、「有料検索」とも呼ばれています。

自然検索は検索エンジンのランキングアルゴリズムによって検索順位が決まります。
表示する内容や表示対象の検索キーワード、掲載内容は直接的にコントロールすることは非常に困難だと言えます。
また、検索ユーザーの役に立つコンテンツを用意するためには相応の時間や労力がかかります。
スピード感を重視して確実な成果を求めるのであれば、自然検索に頼るのではなく、リスティング広告の運用を検討する必要があります。

1.4 リスティング広告の種類

リスティング広告といえば、検索連動型広告を思い浮かべる方も多いと思いますが、
ディスプレイ広告もリスティング広告の一種です。
ディスプレイ広告とは、WEBサイトの広告枠に表示される画像広告、動画広告、テキスト広告のことで、バナー広告とも呼ばれます。
Googleの提供するGDNとYahoo!JAPANの提供するYDAが代表的です。
ディスプレイ広告は、画像や動画を使えるので目にとまりやすく、
潜在層にアプローチして商品やサービスの認知拡大が期待できます。
また、リマーケティング、(リターゲティング)が可能で、一度WEBサイトに興味を持ったユーザーを追いかけてアプローチをすることで、購入や申し込みへと導く便利な機能です。

2.リスティング広告のメリット

リスティング広告のメリット

リスティング広告はさまざまなコントロールが容易なため、多くのメリットがあります。
ここでは3つのメリットについて解説します。

2.1 顕在層のユーザーにピンポイントでアプローチできる

リスティング広告の最大の特長は「特定のキーワードで検索したユーザーに対して、検索した瞬間に広告を表示できる」ことです。
ユーザーは、何らかの「解決策が必要」と考えていて、その答えを探すために検索しています。
検索した瞬間に、ユーザーが欲しがっている答え(解決策)を広告として表示させれば、
ユーザーがクリックする確率は格段に上がります。
そのため購買意欲の高い見込み顧客に直接アプローチできるということは、
リスティング広告を活用するとても大きなメリットです。

2.2 すぐに配信でき、メンテナンス性が高い

リスティング広告は、配信サービスを提供するGoogle 広告やYahoo!広告の審査を通過さえすれば、その日のうちに広告を配信することができます。
そして、Google 広告でもYahoo!広告でも、管理画面からリアルタイムで広告出稿状況をチェックすることができます。
クリック数やコンバージョン数、インプレッション数など細かい指標をもとに、
リアルタイムで広告改善を行うことが出来ます。
この即効性、そしてメンテナンス性の高さは、リスティング広告の優れたメリットの一つです。

さらに、運用型広告では、1日の広告費用や配信する時間帯、地域などを指定することができます。
広告の効果に応じて、広告費の増減を柔軟に調整できるため、臨機応変な運用を行うことができます。

2.3 費用が抑えられる

リスティング広告は少ない費用からでも、効果的に広告運用をすることができます。

その理由は、リスティング広告の課金体系にあります。
リスティング広告は、ユーザーが広告をクリックした際に課金(クリック課金)されます。
表示されるごとに課金されるモデルではないため、広告に興味関心を示している人に対してのみ費用をかけることができます。

クリックされるごとに課せられる広告費のことを、クリック単価(CPC)と呼びます。
クリック単価は様々な要素を加味して決定されるため、出稿側は入札段階ではわかりません。
クリック単価は、Google 広告であれば「キーワードプランナー」、Yahoo!広告であれば「Yahoo!キーワードアドバイスツール」を利用することで、予測値を知ることができます。
このツールを活用することで、出稿可能な上限金額とクリック率を考慮した、最適なキーワードを選ぶことができ、競合、検索状況を踏まえた適正な予算設定を実施しやすいと言えます。

また、リスティング広告の制作にはタイトルと説明文が必要ですが、どちらもテキスト形式であるため、他の種類の広告制作と比べて圧倒的にクリエイティブ費用をかけずに実施ができます。

さらに、利用条件を満たせば、例えばGoogleでは1,000円の前払い金で出稿することができ、他の広告運用と比べて非常に安価に始めることができます。

3.リスティング広告のデメリット

リスティング広告のデメリット

デメリットも見ていきましょう。

3.1 コストがかかる

小額から始められるとはいえ、広告運用に知識や手間、時間が必要なため、人的コストがかかることは避けられません。必要であれば代理店に依頼するなどして社内リソースを調整しましょう。

3.2 広告慣れしているユーザーのクリック率が低い

リスティング広告は、表示されるエリアが上側などに固定されています。
そのため、このエリアに表示されている検索結果は「広告」であると認識してしまっているユーザーは、無意識のうちに該当エリアを避けてクリックします。
こうした広告慣れしたユーザへのアプローチできない、というのもデメリットの一つと言えます。

下記の記事では、広告の設定の観点からクリックされないときの対策を解説しています。

3.3 競合他社との競争が激しい

リスティング広告では、検索結果を確認すれば競合他社がどんなテキストで出稿しているか、誰でも簡単にリサーチできてしまいます。
そのため、綿密に競合調査を行い、競合他社のテキストを参考にしたり、より効果的なキーワードで対抗することも可能で、競争が激しくなりやすい広告です。
さらに、入札金額によって掲載順位も決まるため、競合他社も狙っている人気のキーワードでは、競争が非常に激しくなるので費用対効果が悪くなるケースもあります。

メリットとデメリットを天秤にかけ、デメリットが勝るようであれば、リスティング広告専門の運用代理店へ依頼するのも選択肢のひとつです。

4.リスティング広告の費用

リスティング広告の費用

リスティング広告の費用は、「クリック課金制」と「入札によるオークション制」の2つの仕組みによって決定されます。

4.1 クリック課金制

クリック課金制とは、ユーザーが関心を示して広告をクリックするたびに料金が発生するシステムです。検索結果に表示されただけでは費用は発生しません。
クリック1回あたりにかかった費用をクリック単価(CPC)と呼び、
広告を配信することでかかったコストは、「クリック数×クリック単価」で表すことができます。

それではクリック単価はどのように決まっているのでしょうか。

4.2 入札によるオークション制

クリック単価は、競合他社とのオークションによって決まります。
広告主は、「クリック単価は最高いくらまで支払う」という形で「入札」を行い、同様に入札した企業によりオークションが実施されます。
オークションでクリック単価がどう決まるのか、式で表すと以下の通りになります。

実際に支払うクリック単価(円)=掲載順位が1つ下の競合他社の広告ランク÷自社の品質スコア+1円

以上からわかるように、クリック課金制は自社の入札価格や広告の質だけではなく、
競合他社の状況も鑑みる必要があります。

4.3 出稿費用(広告予算)の決め方

リスティング広告を始める際、どのくらいの費用が必要でしょうか。
「あまり費用をかけることができない」「広告出稿に対して積極的でない」場合、まずは月10万円〜30万円程度の予算で運用を開始し、成果が見えてきたら予算を増やすというケースが多く見られます。

一方、あらかじめある程度試算して広告運用を始めたいという場合は、
許容できるコンバージョン1件あたりの獲得単価「CPA」を決め、そこに期待する獲得件数をかけ算することで必要な予算を算出します。

また、クリック単価の相場からも費用を検討できます。
クリックあたりの金額の相場はさまざまで、同じクリック数を得るためでも平均クリック単価が高ければその分、必要な広告予算は高くなります。
クリック単価の相場をリサーチし、どのくらいのクリック単価まで許容できるか検討しましょう。

具体的な予算の設定は、各企業によって異なります。
まずは自社の規模感や目的に合った予算を算出してみましょう。

リスティング広告はいつでも自由に予算の設定ができるため、成果が出ていれば予算を追加し、さらに大きな成果を得ることができます。
逆に、思うような成果が出ていない時、広告費を捻出しつづけなければならないのは負担になります。これ以上の費用は許容できない、というラインを決めておきましょう。
思ったような成果がでないまま、広告配信を続けるというリスクを回避することができます。

費用については、臨機応変に対応できるよう準備しておくとさらに成功の確率を上げることができるでしょう。

5.リスティング広告を運用する方法

リスティング広告を運用する方法

リスティング広告を運用する代理店選びは、今後のビジネスの拡大に大きく影響してきます。

リスティング広告を運用するにあたっては、いくつかの方法があります。
さっそく見ていきましょう。

5.1 広告代理店に依頼する

確実に成果を出すためには、広告業界に知見の深い代理店のプロに依頼するのが安心です。
ノウハウや最新の情報に精通したプロに頼むことで自社のリソースを割くことなく広告出稿を行うことができ、通常業務に時間をしっかりと投下することができます。
デメリットとしては、運用を依頼した分の費用が発生することです。
相場は、広告出稿金額の20%です。
広告代理店に依頼する費用の余裕がない場合はおすすめできません。
費用面で問題がなく、本格的にリスティング広告を運用したい場合には広告代理店に依頼した方が、期待する費用対効果を得られるでしょう。

5.2 自動運用ツールを利用する

2つめのやり方は代理店に依頼せず、「自動運用ツール」を利用するやり方です。
最近ではリスティング広告を運用するために不可欠なレポート作業を自動化する便利なツールが増えてきました。
レポート作成を自動化すれば、これまでそこに費やしていた時間が他の業務にあてられます。
さらに、すでに複数のアカウントを社内で運用しており効率化を図りたい場合には、「自動運用ツール」はおすすめの方法です。ただし、自動運用ツールごとにできることできないことがあるので、自社の運用スタイルや費用などと照らし合わせながら、業務効率化につながりそうなツールを探してみてください。

5.3 自力で運用する

3つめは自力で運用する方法です。
広告予算が10万円以下の場合は、運用の手間もそれほどかかりませんので、自力で運用することも可能です。
ただし、成果を出すためには、運用方法を学ぶ必要があります。
もともと広告に対して知識があればよいのですが、一から学ぶのは相当な時間と労力が必要です。
リスティング広告を自力で運用すると決めた場合、自分でできることやできそうなことを把握して、それ以外を相談・依頼できる社内外の仲間を探しておくと安心です。

6.さいごに

リスティング広告について、仕組みやメリットなど基本的なことをご紹介してきました。
購買意欲の高い見込み顧客に直接アプローチでき、費用も比較的小額から始められるリスティング広告は、非常に費用対効果の高い方法です。
許容できる費用の設定や、代理店に依頼するかどうかなど、自社の規模感や目的に合った方法で検討してみましょう。