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【人材紹介の広告戦略】Web広告の種類と優先順位、重要なポイントを解説

  • 更新日 : 2024-06-24

  • 公開日 : 2024-05-31

人材紹介会社様からよくいただくご質問として、「何から始めていいのかわからない」「どこに予算をかけるべきか」といったご質問をいただきます。

そこで本記事では、下記の課題をお持ちの人材紹介事業を運営されている方に向けて広告戦略について解説します。

・広告施策に取り組みたい
・広告施策を実施ているが、全体感が分からない
・広告施策を実施ているが、上手くいっていない

求職者集客のマーケティングの全体感については下記の記事をご覧ください。
記事)【人材紹介マーケティング大全】人材紹介事業のデジタルマーケティングを徹底解説

1.人材紹介会社の集客

人材紹介事業における求職者集客の方法にはスカウトや求人媒体、Web広告、SNS、オーガニックなどがあります。
スカウトや求人媒体はよく利用される手法ではありますが、これらは外部プラットフォームに依存する形となるため、プラットフォームの規制が厳しくなった際には集客が上手くいかなくなることもあります。
そのため、集客の第二、第三の柱をつくるために取り組む必要があります。

近年は、Web広告に取り組む人材紹介会社様が増えてきたこともあり、市場の競争は激しくなってきています。
しかし、自社のポジショニングや訴求を練り上げることができれば、まだまだ集客の大きな柱となります。
本記事で広告施策の全体感をとらえ、新たに始める/見直しを行うアクションにつなげていただけますと幸いです。

2.人材紹介会社の広告で大切な4つのポイント

具体的な手法のお話をさせていただく前に、広告施策を開始するにあたり大切なポイントをご紹介します。

2.1 事業部との連携

広告単体で評価するのではなく、事業部(CS/CA)と連携して広告の改善、評価を行っていく姿勢が非常に重要となります。

広告運用を始めると、想定していたターゲットではない方が登録するケースがあります。
このような登録者情報を広告運用者にフィードバックすることで、広告運用者はターゲティングや広告の訴求を調整することができます。

よりよい広告を打ち、有効となる求職者を集めるためには必須となります。

2.2 求職者ジャーニーを考える

転職を想起してからエージェントに登録し、内定にいたるまでの求職者ジャーニーを踏まえた広告配信を行うべきです。

求職者ジャーニー

各フェーズにおける求職者の思考を洗い出し整理することで、広告を活用して誰にどのように何を届けるのかを明確にしましょう。
そうすることで、細かいPDCAを行うことができ、運用期間が経過するにつれて精度の高い広告配信を行うことができます。

2.3 広告施策の成功確率をあげる

「広告はやってみないと分からない」とよく言われますが、自社の大切な広告費を活用するため少しでも成功する確率を上げたいところです。
ここでいう成功とは、質の良い求職者を安定的に獲得することです。
成功確率を上げたいと考えるなら、優れた代理店に運用を委託しましょう。

人材紹介会社の場合、社内マーケターの数はCA/RAと比較して圧倒的に少なくなります。数十人規模の会社であれば、1人か2人程度でしょう。
その1人か2人の社内マーケターが持つ責任と辞職するなどのリスクを考えると代理店に委託したほうがよいと考えています。

代理店への委託費用が加算されてしまいますが、「集客が成功する確率が高まる」「マーケター1人雇うよりコスパがいい」ということも考慮すると委託したほうがスムーズに進められます。

ただ、委託する代理店の選定には下記の点に気を付けましょう。
・人材紹介の運用実績がある
・人材紹介事業に詳しい
・運用者の担当アカウント数は5件程度
・運用できる媒体に制限はないか

2.4 獲得した求職者は取りこぼさない

広告には少なくとも月間50万円以上の広告費がかかります。
広告費をかけて獲得した求職者は、CS(カスタマーサポート)がしっかりと面談につなげる必要があります。
そのため、当社では、デジタルマーケティングに取り組んだことがなく、CSの対応方法が分からない企業や面談実施率が思うように上がらない企業に向けてCS改善サポートも実施しています。(支援企業様に対して無料サポート)

また、広告運用実施している企業には下記のような課題が浮かび上がってきます。
・判断不可者が多い
・メールを見てくれない
・面談キャンセルさせる
・第一想起を獲得できない
・すでに他の人材紹介会社でエントリーされている
このような企業に対しては、メルマガやLINEを活用した求職者ナーチャリングの実装を推奨しています。
獲得した求職者のエンゲージメントを高めて面談数を獲得し、面談単価や広告費率を下げるための施策として非常に有用です。
詳細は下記の記事で解説しています。

記事)「人材紹介のLINEを使った求職者ナーチャリングを徹底解説

3.人材紹介会社の広告手法9選

3.1 リスティング広告

リスティング広告(検索連動型広告)は、以下の画像のようにユーザーが検索したキーワードにマッチした広告を検索結果に表示する方法です。

リスティング広告の広告掲載イメージ

「検索=ニーズが顕在」という状態のため、配信するキーワードと広告を上手く調整できれば、
「今、転職/就職しようと考えている人」に対してアプローチすることができます。

具体的に設定するキーワードは、人材紹介事業によって調整する必要がありますが、下記のようなものとなります。

・職種 × 転職顕在キーワード
・企業名 × 転職顕在キーワード

あわせて読みたい)「【入札戦略虎の巻】Googleリスティング広告の入札戦略について徹底解説!

3.2 ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、以下の画像のように様々なWebサイトやアプリに、画像や動画を表示することのできる広告です。

ディスプレイ広告の広告掲載イメージ

画像や動画などのクリエイティブとターゲティング設定によってターゲットユーザーにアプローチします。
ターゲティング項目には下記のようなものがあります。
・性別、年齢
・興味関心
・検索しているキーワード
・閲覧しているWebサイト

また、一度自社のWebサイトに訪問したユーザーに対して、広告を配信するリマーケティングという手法もあります。

さきほどのリスティング広告とは異なり、転職意思のあまり高くない状況(何かを閲覧している状況)のユーザーにアプローチするため、認知獲得目的で活用されることが多いです。

3.3 P-MAX広告

P-MAX広告は、2021年にローンチされた比較的新しい広告配信手法です。
Googleが持つすべての広告配信枠に、テキストや画像、動画を表示することができます。

P-MAX配信面

引用: https://blog.google/products/ads-commerce/performance-max/

特徴は3つです。
・コンバージョンを重視した機械学習
・1つのキャンペーンであらゆる広告枠に配信
・ターゲティングとは異なるシグナルという属性を活用

リスティング広告との併用により効果を最大化することができるというように言われています。
ただ、自動運用がベースとなるためコントロールしづらい部分が多く、PDCAにはリスティング広告などとは別のコツが必要となります。
下記の記事で詳細に説明しています。

記事)【5分でわかる】P-MAXとは?配信面や入稿規定、効果を徹底解説

お役立ち資料)P-MAXの特徴と推奨設定、運用時のポイントを解説

3.4 アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、転職エージェントを比較しているメディアに掲載してもらう広告です。
他の広告手法とは異なり、登録や面談が課金ポイントとなる成果報酬型となるため、非常に費用対効果の高い手法となります。

メディアに掲載してもらうためには、ASPと呼ばれるメディアと掲載したい広告主をつなぐプラットフォームに依頼する必要があります。
転職に関する比較記事に掲載してもらうことで、転職エージェントの選定を行っているユーザーにアプローチすることができます。

検索結果上位に掲載されているメディア内で1~3位に掲載されることが重要です。
記事)【人材紹介会社様向け】アフィリエイト広告の効果と進め方

3.5 Meta広告

Meta広告は、InstagramやFacebook内に画像や動画を配信することができます。
「Instagramを楽しんでいるところに広告が表示されても….」「うちのターゲットはInstagramを見ていないと思う」といった意見をお伺いすることがありますが、そのような予想に反して多くの求職者を獲得できるチャネルとなります。
性別や年齢、エリア、興味関心などでターゲティング設定を行うことができます。

Meta広告の最適なオーディエンス設定については下記の記事をご覧ください。
記事)成果の出るFacebook広告のオーディエンス設定を徹底解説

3.6 YouTube広告

YouTube広告は、YouTubeの動画内やプラットフォーム上に表示することができます。
ディスプレイ広告と同様に認知寄りの施策となります。
2024年段階、月間アクティブユーザー数が7,000万人を超え、LINEに次ぐ利用者数の多いSNSとなっています。
ターゲティング項目には年齢、性別、興味関心だけでなく、YouTubeチャンネル等を含めることができます。
「特定のチャンネルに広告をだしたい」「IT業界に関連するチャンネルに出したい」など、豊富なターゲティングを行うことができます。

記事)【YouTube広告】8つの種類とその特徴をご紹介

3.7 その他SNS

その他のSNS広告媒体として、X、LINE、Pinterest、TikTokがあげられます。
どの媒体もプラットフォーム内に画像や動画形式の広告を表示することができます。
GoogleやMetaと比較すると獲得できる求職者のボリュームが少ないため、ここでは割愛させていただきますが、事業のターゲット属性によっては有効な施策となります。

3.8 その他ディスプレイ広告

ここではDSPをご紹介します。DSP(Demand-Side Platform)とはディスプレイ広告の1種で、広告枠の買い付けや配信、クリエイティブ分析を自動で行い、最適化を行います。
GoogleやYahoo!のディスプレイ広告とは異なり、企業名やIPアドレス、詳細エリアでのターゲティングなどでターゲティングを行うことができます。

4.優先順位

ここまで人材紹介会社の求職者獲得に利用できる広告の種類について解説してきましたが、複数ある広告にも下図のような優先順位があります。

人材紹介事業に使えるチャネルの立ち位置

顕在層にアプローチができ、安定的に成果の出せるリスティング広告が最も優先度は高くなります。

次にMeta広告、P-MAXとなります。
リスティング広告やMeta広告にある程度予算を投下し、成果も安定してきたらアフィリエイト広告も実施する流れになります。

人材紹介事業のフェーズやターゲットによって、優先順位は劣後するケースがあるため、自社に合った戦略を確認したいという方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

お役立ち資料)人材紹介の広告戦略

5.準備物

広告の種類とその優先順位が把握できたところで、実際に広告を始めるにあたって準備するものをご説明します。
主には下記の4つとなります。

・広告
・LP
・求職者管理のデータベース
・予算

・広告
リスティング広告の場合は、見出しや説明文といったテキスト情報が必要になり、ディスプレイ広告には画像や動画を用意する必要があります。
広告は、自社独自の強み(USP)を含め、LPの訴求と一致する内容にしましょう。

・LP
広告施策には欠かせないものがLP(ランディングページ)です。
いかに広告のターゲティングや訴求が優れていても、たどり着くLPの品質が高いものでなければ登録者を獲得することはできません。
また近年は市場の競争が激しくなっていることもあり、クリック単価が上昇傾向にあります。
そのためCVRが高いLPでないと採算が合わない状況となっています。

広告よりもLPの方が重要といっても過言ではありません。
品質が高く、CVR(登録率)が5%以上となるLPを制作しましょう。

記事)LPの勝ちパターン

・求職者管理のデータベース
立上げ初期にはスプレッドシートを求職者の管理ツールとして利用される企業もありますが、一般的には下記のようなデータベースを利用します。

・PORTERS
・HubSpot
・キャリアプラス
・kintone
・Sales Force

ポーターズとハブスポットの連携はこちら

上記のようなデータベースと求職者獲得を行うWebサイトやLPを接続し、管理のしやすい体制構築を行うことが重要です。

記事)人材紹介のCRMにHubSpotは使えるか。実装イメージをもとに徹底解説。

・予算
広告施策の予算として広告費が必要になります。広告代理店に運用を依頼する場合は、運用代行費も考慮しておきましょう。
初めて広告施策に取り組む企業の予算感は、30万~100万円となることが多いです。事業計画や懐事情、必要な面談数などから決定しましょう。
広告代理店に支払う広告運用代行費の相場は、広告費の20%となっています。
代理店によって最低広告費や最低運用代行費を設けているケースがありますので、問い合わせて確認しましょう。

6.広告に合わせて利用したいツール

1つ目は、GA4(Google Anarytics 4)などのアクセス解析ツールです。GA4では広告手法別の登録数を容易に把握することができます。
また、ユーザーのLP内での行動分析を行い、LPのPDCAに役立てることもできます。
GA4を活用して計測を行うユーザーのLP内でのアクションは下記のような項目です。
・ボタンクリック
・フォームの離脱箇所

フォームの離脱箇所を把握してCVR改善につなげるための方法は下記の記事で解説しています。
記事)「【CVR改善】フォーム離脱率を計測してリード数と質を改善(GTM・CSSセレクタを活用)

お役立ち資料)【CVR改善】フォームの離脱箇所/遷移率の把握

2つ目は、ヒートマップツールです。
LPのどこでユーザーが離脱したのか、LPのどの部分にユーザーが興味があるのか等を分析し、LPの改善に役立てることができます。
PTengineやMierucaヒートマップ、無料で利用できるMicrosoft Clarityなど、いくつか種類がありますが、少しずつ利用できる機能が異なりますので、自社で把握したい指標を定義してツール選定を行いましょう。

また、広告施策では、経路別の登録数や経路別の面談単価を把握することが重要です。
登録数は多いけど、面談単価が高い(=面談数が少ない)という場合は、集客チャネルとして重要度が低くなります。
経路別の単価を把握するには下記のような3つの方法があります。
①集客チャネルごとにLPを分ける
②LPのパラメータをCRMに格納する
③HubSpotなどの自動経路判別が可能なツールを導入する

①、②は少しの開発が必要になり、LPが増えたりURLが変わるたびにシステムの調整を行う工数やコストが発生する点がデメリットとしてあげられます。
後々、管理が煩雑になることや事業が成長してクイックなPDCAが必要となると、HubSpotのようなツールを初期段階で導入することを推奨します。

7.【事例】人材紹介会社の集客

ナウビレッジでは、100社を超える人材紹介会社のマーケティングを支援してきました。
ほとんどの企業様で広告施策を実施しており、伸ばすことができています。

サービスページを見る。

7.1 事業立上げから2年で登録者1万人以上に

事業拡大にともないリスティング広告やMeta広告など、網羅的な広告手法を活用してきました。
単なる数の獲得だけでなく、面談率向上のためにマーケと事業部ですり合わせを行い、改善を行っています。
下記は登録者数の推移です。

人材紹介の集客の事例①

7.2 獲得単価1/3、有効率200%向上

LPと広告訴求の調整により、CPAを以前の1/3にカットを実現しています。求職者の有効な割合に関しても改善後に200%向上させることができました。

人材紹介の集客の事例②

8.広告以外の集客手法

広告以外の集客手法についても簡単にご紹介します。

8.1 求人広告

indeedや求人ボックス、スタンバイなどの求人媒体に自社で保有している求人を表示し、媒体ユーザーの登録を獲得する方法です。
登録の動機が求人にひもづく中途領域や地方求人などに有効な手法となります。

8.2 スカウト

リクルートダイレクトスカウトやDodaなどのスカウト媒体内のユーザーにスカウトメッセージを送付し、面談につなげる手法です。
近年は人材紹介会社が媒体を利用することに対して風向きが強くなっておりますが、効果の出る有力な集客手法となります。

記事)「【人材紹介】返信数を最大化させるスカウトRPA

8.3 オウンドメディア

SEO対策を施した求人サイトやメディアを制作し、自然流入により登録者を獲得する手法です。
制作コストはかかりますが、資産性がありブランディング等にも活用できる中長期施策となります。
自然流入を獲得するためのKW戦略やSEOの内部施策を実施し、ユーザーを登録に誘導するための施策を施す必要があります。

記事)「【人材紹介】求人サイト制作の費用とコツ11選

8.4 SNS

キャリアアドバイザーなどの社員がXやInstagramなどの個人アカウントを運用し、集客を行う方法です。
部類としては中期施策となり、フォロワーを獲得したり、インプレッションが伸びるような投稿ができるまで時間を要する施策となります。
よく「SNSは有効か」とご質問いただきますが、有効施策とするために一度やると決めたらやり切る行動量と継続性が求められる施策です。

下記の記事では、企業のYouTube運用に関する情報をまとめています。
記事)「企業・法人のYouTube活用大全。メリット・デメリット、運用のコツを徹底解説。

8.5 リファラル

登録者の知人を紹介してもらう手法です。決定した人の中でも関係性ができている方に依頼するのが良いでしょう。
ただ、注意点として、「紹介したら〇〇」「転職したら〇〇」といった形で求職者に対して金銭に相当する対価を明示してサービス利用を促すことは控えましょう。

9.広告施策を成功させるために

いかがでしたか。
人材紹介における広告施策の全体感を把握していただけましたでしょうか。
個別の施策については各章に記載の関連リンクからご確認くださいませ。

ナウビレッジでは、100社を超える人材紹介会社のマーケティングを支援してきました。
あらゆる領域の登録単価を把握し、再現するためのノウハウを保有しています。

・登録単価が高騰している
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・様々なチャネルを試したい
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という方は、お気軽にご相談くださいませ。