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【人材紹介システム比較】機能や選び方、おすすめシステム5選を紹介

  • 更新日 : 2025-02-10

  • 公開日 : 2025-02-10

人材紹介システムとは、人材紹介会社向けの求職者情報や求人情報、マッチング情報、選考状況などを管理し、業務を効率化するシステムです。
近年は生成AIやAIエージェントなどを組み込んだシステムも注目を浴びており、これからの精度向上と業務での活用性が期待されています。

数多くのシステムがあり、それぞれに特徴があります。
全てを比較して検討することは難しいと思いますので、
120社を超える人材紹介会社のマーケティングを支援してきたナウビレッジが徹底解説します。

こんな方におすすめ
・システムの変更を検討している方
・これから人材紹介システムを導入したい方
・今のシステムに課題を感じている方

1.人材紹介システム・CRMとは

人材紹介システムとは、人材紹介会社・転職エージェント向けの業務支援システムです。

企業と求職者のニーズをマッチングさせる機能や、求職者の情報をデータベースで管理する機能、選考状況の進捗管理機能など、業務効率化に役立つ機能が数多く搭載されています。

「管理業務に時間と手間がかかりすぎる」「どれが最新データなのかわからない」「業務の属人化が進み、ブラックボックス化している」など、従来のExcel管理には様々な課題が散在していました。
しかし、人材紹介システムの導入によって、これらの課題の解決が期待できるでしょう。

近年ではシステムの領域が広がり、メルマガ配信機能や広告連携機能などのマーケティング領域や求職者からの問い合わせに対応しサービス品質を向上させるカスタマーサポート領域の機能が拡充されているシステムもあります。

2.人材紹介システム・CRMに必要な機能

人材紹介システム・CRMに必要な機能

人材紹介システムには、以下の機能が必要になります。

・求職者の管理
・企業・求人案件の管理
・日程調整
・マッチング
・売上・請求管理
・進捗管理
・帳簿・書類作成の管理
・マーケティング機能
・カスタマーサポート
・求職者とのコミュニケーション
・各種レポート・ダッシュボード

それぞれどのような機能なのか詳細にみていきましょう。

2.1 求職者の管理

求職者の情報を管理する機能です。
広告や自社ウェブサイト、求人媒体などから獲得した求職者の情報を格納し、プロフィールやステータス、応募求人などを管理します。
担当エージェント別やステータス別で絞り込み、状況を素早く情報を確認し、メール送付やメモを残すなどのアクションにつなげることができます。

2.2 企業・求人案件の管理

契約している企業情報や求人の情報を管理する機能です。求人のオープン/クローズといったステータスの管理やポジションや年収、勤務地などの条件で検索することができます。

企業が利用する採用管理システム(ATS)と連携し、求人情報を管理することができれば求人の情報アップデートやステータスを自動で管理することができます。

また、契約後に決定が生まれず休眠顧客となる企業も一定数でてきますが、定期的にコミュニケーションをとる仕組みを構築できれば契約獲得工数も無駄にはなりません。

2.3 日程調整

求職者との電話や面談の日程調整を行うための機能です。
従来は日程調整の際に、自分のカレンダーを確認してメール文面に候補日付を書いて送り、合わなければ再度送付といったアクションが必要でした。
人材紹介システムに備わっている日程調整機能を活用することで、相手に自分の空き時間を自動で提示し、予約をしてもらうことができるようになります。
煩わしい日程調整のタスクを効率化してくれます。

2.4 マッチング

求職者の経歴や希望条件に合う求人を検索し、候補求人を提示するための機能です。
事前に設定した条件をもとに自動的に求人を絞り込むオートマッチング機能を搭載しているシステムもあります。
事業ドメインによっては、決定する求人がおおよそ決まっている場合もあり、高性能なマッチング機能を必要としないこともあります。

2.5 求職者とのコミュニケーション

求職者とのコミュニケーションに利用するメールや電話、SMS、LINEがシステムと連携していることで連絡の効率化や情報の一元管理を実現することができます。
メール作成の工数を削減するテンプレート機能や開封・リンククリック状況を把握することのできるトラッキング機能が備わっているシステムを選ぶことで、より業務の効率化につながります。

サービスに登録してくれた求職者がコミュニケーションの取りやすいツールを主軸に置くことで、登録以降の面談設置率や面談実施率などの歩留まりを改善できるでしょう。

また、求職者のプロフィールやステータスに応じて一斉送信する機能やパーソナライズして送付する機能は、業務を効率化するだけでなく、サービスへの信頼と求職者とのコミュニケーションを活性化することに役立ちます。

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2.6 進捗管理

求人応募から内定までの選考プロセスの進捗状況を管理する機能です。
ステータスだけでなく、それぞれの状況をメモしたり、書類の格納をすることができます。

ステップ間の歩留まりやステップが進むまでにかかった時間を担当者別や流入経路、年代など別に区切って分析することができれば、自社の得意不得意を把握でき、営業戦略の立案に役立てられます。

2.7 売上・請求管理

人材紹介手数料や売上予測など業績を集計し可視化する機能です。
集計の効率化や人的ミスを防止することができます。
決定につながりやすい求職者獲得経路や決定した企業の一覧を集計することで自社の傾向を把握し、売上・利益を最大化できるでしょう。

2.8 帳簿・書類作成の管理

推薦状や履歴書、職務経歴書などの書類を作成する機能です。
テンプレートを作成し、業務の効率化を図ることができます。後から手軽に修正できるようにExcelでダウンロードできる仕様もあります。

2.9 マーケティング機能

求職者獲得と面談数を最大化させるための機能で、いわゆるマーケティングオートメーションと呼ばれる領域です。
広告媒体とのデータ連携やウェブサイト分析、メールマーケティング、求職者行動履歴など様々な機能があります。

求職者の属性やステータスに応じたマーケティングを展開することで、求職者の登録獲得と掘り起こしによる面談数を上げることができます。

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2.10 カスタマーサポート

求職者や企業からの問い合わせに対応をチケットとして管理し、サービス品質の向上を目指すサポートを行う機能です。
面談から決定までのプロセスの間で発生した問い合わせや企業からの問い合わせなどを社内で共有することで全社的なサービスレベルの向上を促し、結果的に売上・利益、顧客満足度の向上につなげることができるでしょう。

2.11 各種レポート・ダッシュボード

マーケティングやCS、CA、RAの各領域におけるKGI・KPI・KDIを分析し、的確な経営判断を行うために情報を可視化するレポート・ダッシュボード機能が必須となります。

Excelやスプレッドシートに抽出して、集計、グラフの成形を行うというよりは、ダッシュボードを構築していつでも確認することができる環境を整えた方が、効率的で的確な判断を下しやすくなります。

当社が推奨する人材紹介事業において追うべき指標は下記となります。

人材紹介で計測するべき指標

2.12 他ツールとの連携

より業務を効率化して進めるためには外部のツールとの連携は欠かせません。例えば、SlackやTeamsなどの社内コミュニケーションツールと人材紹介システムを連携し、求職者の登録があった時やステータスが変更されたなどのタイミングで通知を出すこともできます。
自社で利用しているツールと連携が可能かも合わせて確認しましょう。

3.人材紹介システム・CRMのメリット

人材紹介システムを導入することで業務を効率化することができます。
担当者の割当からマッチング業務、求職者とのコミュニケーションの効率化や事業内での情報共有などを実現します。

システム導入による各領域のメリット

・マーケ最適化による登録者増加
 求職者の獲得数最大化、広告連携やABテスト機能によるPDCAの効率化
・掘り起こしによる面談数増加
 メルマガやLINE、SMSと連携し、求職者ステータスに応じた配信を行うことで面談数増加
・求職者管理の効率化
 求職者のプロフィールや面談情報などを格納し組織全体で共有
・マッチング精度向上
 マッチングの精度や効率を向上し、歩留まりの改善へ
・営業活動の管理
 求人開拓状況の可視化や顧客とのコミュニケーション効率化
・データ分析の効率化、精度向上
 リアルタイムに正確な分析ができるため、意思決定を最適化
・データ連携
 他ツールとのデータ連携を自動化することで業務を効率化します。

4.人材紹介システム・CRMのデメリット

システムを導入することによるデメリットはありませんが、システムを使いこなせなければ効果は期待できません。

それだけでなくシステムの変更や運用において費用と工数がかかります。
自社のオペレーションとマッチしているのか、求める機能があるのかを事前に確認してから導入の意思決定を行いましょう。

120社以上の人材紹介会社をサポートしたナウビレッジに相談してみる。

5.人材紹介システム・CRMの選び方

5.1 費用対効果

システムを導入することで望まれる効果を把握しておきましょう。
業務効率化は数値として抽出しづらい指標になるため、デモなどを活用して効率化できるイメージをつかむことが必須になります。
効率化以外にもシステムを導入することで登録者や面談数、決定数、売上が増えるといった効果を得られるケースもあります。
どちらもBefore(現在の状態)が起点となるため、現在のある程度の指標や時間は把握しておくようにしましょう。

5.2 求める機能の確認

自社が求める機能があるか、ない場合に別の手段でカバーすることができるのかを確認しておきましょう。
導入してから「あ、この機能がなかった」となってしまうと、最悪の場合は再度システム選定が必要になります。
とはいえ、100%合致するシステムも中々ありませんので、必須機能とあると嬉しい機能に分けて考えておくと比較検討が進みやすくなります。

5.3 自社業務に合わせたカスタマイズ性の有無

人材紹介事業では「登録→架電→面談→マッチング→選考プロセス→決定」といった大枠の流れがありますが、この中で独自のルールやオペレーションを構築している事業者が大半となります。
自社の業務に合わせた機能があるのか、反対に自社の業務を合わせることができるのかを判断する必要があります。

5.4 自社Webサイトとの連携機能

近年は自社の求人サイトを持つ人材紹介会社が増加しています。求人サイトと連携し、サイト経由の登録を自動でシステムに入力することで業務の効率化を図ることができます。
また、自社のサイトを回遊する求職者がどの求人や記事コンテンツを閲覧しているのかを把握することができれば、面談前に求職者の興味関心を把握したり、ウェブ上でのパーソナライズされた体験を提供することができます。
求職者を集め、エンゲージメントを高めるためには必須の機能となります。

5.5 データ移行への対応

csvなどのデータ形式でデータを抽出し、一括入力することができるか確認しておきましょう。
csv出入力以外に、システム連携アプリを利用することで、データ移行を簡単にするシステムもあります。

6.人材紹介システム・CRM 5選

システムHubSpotPORTERSkintoneキャリアプラスSaelsforce
マーケティング
求職者管理
企業・求人管理
マッチング
プロセス管理
レポート・分析
費用
順不同

6.1 HubSpot

出典:HubSpot

人材業界におけるマーケティング、求職者管理、マッチング、プロセス管理、求人開拓、売上管理、レポート機能など全てが揃っているシステムです。
世界135か国以上で23万8,000社を超える企業が利用するHubSpotは、日本の人材紹介事業においても数多くの企業が導入しており、安価に利用できることや直感的に操作できる画面設計が人気の理由となっています。

HubSpotにはCRM(顧客関係管理システム)をベースにマーケティング、営業、カスタマーサービス、オペレーション、ウェブサイト管理などの機能が豊富に備わっており、それぞれを事業の成長に合わせて機能を追加することができます。
サポート機能も充実しており、チャットやメール、ナレッジベース(解説サイト)なども用意されています。

無料から利用開始でき、プランや製品、利用人数などによって価格が変動します。

HubSpotの機能・見積についてナウビレッジに相談してみる

関連リンク
・HubSpot専門メディア「Marketing Spot
HubSpotを徹底解説
人材紹介のCRMにHubSpotは使えるか?

6.2 Salesforce

出典:Salesforce

世界で18万5,000社以上が利用している顧客管理・営業支援ツールです。見込み顧客との接点を創出し、成約までの一連のプロセスを効率化・最大化するためのシステムとして利用されています。

営業支援以外にもマーケティング領域やカスタマーサポート領域の製品も揃えています。
最大の特徴としては高度なカスタマイズに対応できる点があげられます。複雑なオペレーションや大量の情報処理を行うことができます。

一方で、ユーザビリティの観点から学習期間や慣れが必要になります。
利用料金は製品と利用人数、カスタマイズ費用によって変動し、製品ごとにプランが異なるためこちらでは割愛します。

6.3 PORTERS

出典:PORTERS

2,000社以上の導入実績を有する人材紹介事業に特化したマッチングシステムです。高度なマッチング機能を備えており、求人媒体や採用管理システム(ATS)との連携も可能です。

・初期費用100,000円
・月額費用15,000円/人

マーケティング領域についてはHubSpotと連携して補うことができます。
PORTERSとHubSpotの連携について聞いてみる

6.4 キャリアプラス

出典:キャリアプラス

人材紹介特化システムとして利用されています。求職者管理や求人管理、帳票出力など業界特化型システムとして基本的な機能が備わっています。

料金は公開されておりませんので、公式サイトより資料ダウンロードしていただく必要があります。

6.5 kintone

出典:kintone

サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務改善プラットフォームです。
国内の様々な業種の30,000社以上に導入されています。
日報やスケジュール管理、お問い合わせ管理、顧客管理、採用管理などの、業務で実践的に使えるアプリを作成・運用することができます。

非常に安価でカスタマイズのしやすさや業務効率化に特化していますが、MAやマッチングといった領域においては別のツールを利用する必要があります。

なお、kintoneもHubSpotと連携することができるため、kintoneをCRMとしてHubSpotをMAとして利用することなどもできます。

7.人材紹介システム選定をサポート

ナウビレッジでは120社を超える人材紹介事業のマーケティング活動を通じて事業成長をサポートしてきました。

事業における課題感やニーズ、フェーズなどの観点からシステム選定をサポートいたします。
まずは無料相談会へのお申込みをお待ちしております。

8.人材紹介事業を伸ばすために

人材紹介事業を伸ばすために、システム選定は重要な要素の1つですが、

「新しい施策を実施したいのに現状のシステムと連携していない」
「システム連携ができずマニュアル作業が多い」
「利用しづらい」
「機能がアップデートされない」
など課題は様々あるかと思います。

他にも、人材不足や求職者の行動変容、AIの台頭など周辺環境も変化しています。
人材紹介事業では、これらに対応できるよう最適なシステムを選定し、コア業務へ集中できる環境を整える必要があります。

本記事がシステム変更や新規導入における参考となりましたら幸いです。

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