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kintoneを利用している方で、MAやSFAを利用して今よりも新規リードや受注数を増やしたいと考えている方は少なくないのではないでしょうか。
kintoneと連携できるMA・SFAツールはいくつかありますが、HubSpotもそのうちの一つです。
HubSpotとの連携には、開発や複雑な設定などは不要で、簡単に連携することができます。
今回は、簡単にkintoneとHubSpotの連携を実現するために、HubSpotの公式アプリを利用した連携方法をご紹介します。
▼こんな方にオススメ
kintoneを利用している方で
・新規リード獲得を強化したい
・営業効率や新規受注数を増やしたい
・kintoneと連携できるMAやSFAを探している
目次
1.HubSpotとkintoneを連携が求められるシーン
まずはそれぞれのツールについて簡単に解説します。
1.1 HubSpotとは
出典:HubSpot
HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサービスの業務をつなぐための機能を網羅するAI搭載のカスタマープラットフォームです。
統合型プラットフォームのため、企業の基幹システムとして利用することもできますし、
マーケティング活動のみをHubSpotで行うといったような業務の一部をHubSpotで補う形式で既存の基幹システムと組み合わせて利用することもできます。
関連記事:
HubSpot(ハブスポット)とは?特徴や機能、料金、注意点を解説
HubSpot Marketing Hubとは?特徴・機能・料金・メリットデメリットまで徹底解説
1.2 kintoneとは
出典:kintone
kintoneは業務効率化のためのアプリケーションを簡単に作成することができるクラウドサービスです。
顧客情報を管理するCRM(顧客情報管理システム)としての利用や売上管理を行うために利用されることがあります。
1.3 連携が求められるシーン
上述のようにkintoneは業務アプリの作成に長けているサービスです。
CRMとしての機能は十分にそろっていますが、マーケティング活動を効率化するMA(マーケティングオートメーション)や営業活動をサポートするSFA(セールスフォースオートメーション)の機能は十分に備わっているとは言い切れません。
そのため、すでにkintoneをCRMとして利用している企業がマーケティング活動や営業活動に注力していきたいと考えたときに、それらを充足することのできるツールとしてHubSpotを連携することができます。
■想定される連携機能の利用シーン
▽kintoneをすでに利用している場合
・マーケティングに強いHubSpotを連携し、営業管理はkintoneで行う
・マーケティング~営業をHubSpotで管理し、契約や請求などバックオフィス機能はkintoneで行う
関連記事:HubSpot Sales Hubとは?機能や特徴、料金プラン、導入による効果まで徹底解説
2.HubSpotとkintoneの連携するメリット
HubSpotのkintone連携アプリは、2つのツール間で情報をスムーズに一元管理を行うことができます。
連携作業はものの数分で完了し、データの連携も自動でほとんどリアルタイムに行われます。
HubSpot側でのマーケティング活動で獲得したリード情報をkintone側にすぐに同期して、すばやく営業活動に移行することができます。
また、kintone側で更新された情報もHubSpot側に同期することも可能です。
顧客情報を正確に管理して各部門の活動を効率化することができます。
3.HubSpotとkintoneの連携方法
連携方法はいくつかありますが、ここではHubSpot認定アプリを活用する方法をご紹介します。
HubSpot内のアプリマーケットプレイスにあるHubSpot認定アプリを活用することで、自動で双方間のリアルタイムデータ同期を行うことができます。
連携方法は非常にシンプルで、開発等は発生しません。
そしてこのアプリには、既定のフィールドマッピングが用意されているため、短時間で設定が完了します。既存のデータ同期ももちろん可能です。
Step.1 HubSpotの設定画面からkintoneアプリを接続
HubSpotにログインし、右上の「🏠」マークをクリックし、「アプリマーケットプレイス」を選択します。
アプリマーケットプレイス内で「kintone」を検索し、連携詳細画面から「アプリをインストール」ボタンをクリックします。
Step.2 kintoneアカウントと接続
kintoneアカウントとHubSpotアカウントの接続を実施します。ナビゲーションに従い、接続したいkintoneアカウントを選択して下さい。
Step.3 同期するアプリを設定
アカウントの接続が完了したらデータの連携へと進みます。
ここでは「kintoneのコンタクトレコード(人の情報)」と「HubSpotのコンタクト(人の情報)」を連携します。
①同期の方向
kintoneとHubSpotとの間で連携するデータの方向を設定します。
選択肢は下記の3種類です。
・kintone → HubSpot
kintoneをマスターとしてHubSpotにデータを同期します。
・HubSpot → kintone
HubSpotをマスターとしてkitnoneにデータを同期します。
・kintone ⇔ HubSpot
アプリ間でデータを同期します。
”同期の方向”の設定で双方向を選択することで、項目ごとの連携の方向を定めることも可能です。
②データ競合の解決
上の図に記載の通り、双方のアプリ間でどちらが最新情報か不明となった場合に、正とするアプリを選択します。
Step.4 同期するフィールドを設定
それぞれの連携する項目を紐づける作業(マッピング)を行います。
事前に設計した項目同士をマッピングしていきましょう。先ほど述べたように項目ごとに同期する方向を制御することができます。
Step.5 同期の制御
アプリやオブジェクトにおける特定のデータを同期したい、排除したい場合、「制限」タブで情報にフィルターをかけることができます。
以降はナビゲーションに従い、連携を完了させてください。
以上でHubSpotとkintoneの連携作業は完了です。データが連携された際、管理者向けに連携完了通知が届きますので、データ連携が完了した後、正しく同期されているか確認して下さいね。
4.HubSpotとkintoneを連携の注意点
ここではHubSpotとkintoneを連携する際の注意点をご紹介します。連携する前にご確認下さい。
4.1 連携できるプラン
HubSpotとkintoneの連携には下記のプランが必要になります。
・HubSpot「Operations Hub Starter」以上のプラン
・kintone「スタンダードコース」以上のプラン
4.2 連携できるアプリ、オブジェクト
kintoneとの連携には、HubSpot側では下記のオブジェクトを利用することができます。
HubSpot | kintone |
---|---|
コンタクト | Contact records |
会社 | Company records |
以前までは、上記2つのオブジェクトのみでしたが、現在はその他の「コール、カート、取引、Eメール、請求書、ミーティング、メモ、注文、担当者、製品、タスク、チケット」といったオブジェクトを同期に利用することができます。
4.3 kintoneのアプリ単位での接続
HubSpotとの連携では、kintoneは「アプリ単位」での接続ができます。一方でHubSpot側では複数のkintoneアプリと1つのオブジェクトを接続することができます。
どのアプリをどのオブジェクトと接続して、HubSpot内でどのようにデータを扱うのか設計しておきましょう。
4.4 同期の方向性
接続方法で解説したように、同期の方向を設定することができます。事前に、マスターデータをどちらにするのか設計を行ったうえで実装しましょう。
4.5 kintoneのEメールアドレスのフィールドタイプ
HubSpotはコンタクト(人の情報)をEメールアドレスによってユニークデータを判別しています。そのため、HubSpotのコンタクトと同期させる場合、HubSpotの「Eメールアドレス」プロパティーとkintoneの「Eメールアドレス」フィールドをマッピングします。
kintoneの「Eメールアドレス」はリンクフィールドで作成されていなければ同期することができません。
kintoneのEメールアドレスが文字列などの別のフィールドタイプで作成されている場合、リンクフィールドで作成し直す必要があります。
4.6 フィールドタイプ
HubSpotとkintoneの連携では、同期するデータの項目のフィールドタイプが一致している必要があります。
HubSpotプロパティーのフィールドタイプ | kintoneのフィールドタイプ |
---|---|
単行テキスト | 文字列(1行) |
複数行テキスト | 文字列(複数行) |
ラジオボタン | ラジオボタン |
ドロップダウン | ドロップダウン |
複数のチェックボックス | チェックボックス(複数選択) |
数値 | 数値 |
日付入力 | 日付 |
4.7 テスト同期の機能はない
実際、同期するとなると上手くいくのかテストしてみたいという方は少なくないかと思いますが、本連携にはテスト同期はできません。
そのため、テストデータを作成し、同期のテストを行うことを推奨します。
5.HubSpotとkintoneの連携でさらなる成長を
HubSpotとkintoneの連携アプリを利用することで、各部門の活動によって得られた情報を一元管理することができます。
両者の強みを生かすことや使い慣れたツールを活用してビジネスの生産性を向上することが可能です。
連携における注意点やオペレーションを把握し、設計を行ってから連携を実施しましょう。
ナウビレッジではHubSpotとkintoneの連携をサポートし、ビジネス成長を先導してきました。
これから連携しようと考えている方、連携が上手くいっていない方はお気軽にナウビレッジにご相談ください。