CASE STUDY
事例
不登校や引きこもり、うつや発達障害など、さまざまな困難を抱える人向けに学習支援や就労支援の事業を行う株式会社キズキ(本社:東京都渋谷区)。2020年秋にM&Aを行うなど業容を拡大している同社では、デジタルマーケティングの効果的な運用体制構築のために、ナウビレッジとの取り組みを開始しました。
執行役員・マーケティング統括部の林田様に、具体的な取り組み内容やナウビレッジに期待することについてうかがいました。
専門スタッフが足りずPDCAに大きな課題
―ご依頼のきっかけを教えてください。
当社では、ナウビレッジさんとお話をする前から、ウェブマーケティングとして、SEO記事、リスティング広告運用、YouTube運用の3つに取り組んでいました。しかし、事業拡大にともなって、よりウェブマーケティングでの集客を強化していく必要性がでてきました。
例えば、SEO記事は、Webライティング教本を書いている方にノウハウを教わったり、たまに外部のコンサルタントにアドバイスをいただいたりもしており、個別の記事レベルではよい順位やCVにつながっているものも多くあります。ですが、「全体像をどう考えるべきか」「本当に見るべき指標は何か」「よりCVを増やすためにはどうするか」「順位やCVが不調な記事をどうするべきか」などには、十分な知識がないままで、本質的かつ具体的な議論が進みづらかったんです。リスティング広告もYouTube動画も、同じような感じでした。
そんな中、2020年11月にM&Aによって事業部が増え、会社の規模がますます大きくなり、各種ウェブマーケティング業務を「社内の数人と、不定期のコンサル」という体制で進めていくことに限界を感じ始めていたんです。適切なリソースの割き方もつかめていませんでした。会社として、ウェブマーケティング施策のPDCAの回し方が標準化できていなかったんですね。
ナウビレッジさんにご相談したのは、2021年の1月。YouTubeを運用し始めてちょうど1年が経った頃で、動画更新が停滞していたこともあり、他の課題も含めて全体を立て直したいと考えてのことです。
―ナウビレッジをお選びいただいた理由は何だったのでしょうか。
代表の今村さんと当社の代表取締役安田との間に以前から親交があったことも、理由の一つです。とは言え、じつは、検討していた会社は他にもいくつかありました。ですが他の会社は、相談中にいろいろな意見をくれる一方で、いまいち押しが弱いというか、「御社としてどう思いますか?」という質問も多かったんです。「訊かれてもわからないから、コンサルティングが必要なのに…」と悩みましたね……。
その点、ナウビレッジさんは、データの仮説と数字を具体的に示した上で、「やってみましょうよ!」と強く提案してくださいました。“攻め”の姿勢を感じましたし、意思決定の材料をたくさんくださったおかげで、社内での議論やコストの検討をしやすかったのが決め手になりました。
広告運用ではCPA最大40%減
―2021年2月にコンサルティングを開始してから取り組んできたことについて教えてください。
問合せ件数の向上を全体の目標として戦略を立てて、SEO記事とLP制作、リスティング広告の運用に取り組んでいます。
SEO記事は、キーワードの選定から具体的な進め方まで詳しく示していただき、最初に7記事ほどライティング代行をお願いしました。そのSEO記事からCVにつなげるための遷移先ページ(広告LPを兼ねる)についても、作成と同時に、活用のしかたや見せ方の工夫といったノウハウの部分も一緒に教えていただきました。というのも、従前のLPはトップページの文言の一部を書き換えただけのものを使っていて、中途半端な位置付けになっていたんです。しっかり作っていただいたおかげで、社内でもLPの意義や効果を考えられる体制ができたと思っています。
リスティング広告については、LP作成に加えて、効率的な運用を目指しました。社内でやるべきこととナウビレッジさんに任せることを明確にし、タイミングよく施策を打てる体制を整えたことで、運用上のコラボレーションがうまくいっています。CVR向上はもとより、CPAが最大40%減を実現できている点にも満足しています。
そのほか、前述のM&Aによる新規事業「家庭教師 キズキ家学」のWebサイトの活用方法についてご提案をいただきました。何度か相談を重ねた結果、SEOが最も効果的だという結論になり、Webサイトの位置付けと戦略を一緒に決められたのも成果の一つだと思っています。
効率的な運用体制を構築し、自社のタスクに100%注力
―協業によってどんなところに手応えを感じていますか?
課題を抽出するスキームがうまくできているところですね。
リスティング広告の一例として、課題であった品質スコアの上昇のために、広告文言とLPの改善ができて、IMP数やIMPシェアも上がりました。また、両社でタスクを分離したことで、自分たちの範疇でやるべきことに100%力を注げるようになり、非常に効率よく仕事ができています。このPDCAの回し方がすごくいいなと思っていて、これで効果が出なかったら正直厳しいな、と言えるくらいです(笑)。
全体像としては、2021年6月から各種施策をスタートして、KPIであるCV数を4カ月連続で達成しています。以前は「専門的な知見がないこと」にも自社で試行錯誤していましたが、予算の使い方や日々の施策のチューニングをプロにお任せできるのは非常に助かっていますね。そうやって分担しながら一緒に取り組み、効果が見えるようになって、両社の間にチームとしての雰囲気も醸成されてきたように感じます。
―これまでのやり取りで印象に残っていることはありますか。
「家学」のWebサイトで、あるSEOに関するデータが前月に比べてずいぶん下がった時があったんです。次の日の会議までにどうしても理由を突き止めないといけなくて、どうしよう……と困って相談したところ、すぐに対応していただいたんです!急なお願いにもかかわらず、その日のうちに調べていただけたのは、本当に助かりましたね。
共に結果を追求する“チーム”に
―当社の特徴はどんなところだと思いますか?また、今後当社に期待することを教えてください。
いい意味で職人気質なところでしょうか。マニアックといえるくらい知識があって、当社にも深い興味を持って一緒に結果を追求してくれるところは、パートナーとしてとてもありがたいです。
現在うまくいっている施策はそのままに、今後は課題に対して先手先手で対応していくことが重要だと思っているので、そのための日々の課題抽出と体制づくりにも期待しています。
―当社のサービスは、どのような企業におすすめですか。
運用を丸投げして社内の業務量を減らすというより、自社でも手を動かしながら「ここをこうしてほしい」というニーズがある企業にはおすすめですね。チームになって課題を共有して、常に一緒に答えを探しながら結果を追い求める文化を持った企業は、同じように熱意を持ちながら協業関係を築けるのではないかと思います。
株式会社キズキ
・HP:https://kizuki-corp.com/
・事業内容
キズキ共育塾
キズキビジネスカレッジ
キズキ家学