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「仕事探しはIndeed(インディード)」というキャッチコピーを耳にしたことがあると思います。しかし、「なんとなくは知っているけど、活用しきれていない」という企業様も多いのではないでしょうか。
本記事では、人材紹介事業の求職者募集の方法として、
・indeedを使ったことがない人材紹介会社様
・indeedを使っているがもっと効果を高めたい人材紹介会社様
を対象に人材紹介会社におけるindeedを活用した求職者募集方法を解説します。
indeedはリクナビやマイナビなど求人媒体と異なるサービスなので、Indeedの特徴を理解し、より効果的に利用しましょう。
目次
1.indeed(インディード)とは
indeedとは求人情報専門の検索エンジンです。
GoogleやYahooなどの総合検索エンジンとは異なり、特定のカテゴリー専門の検索エンジンであることが特徴です。
Googleはこのような特定のカテゴリーに専門性を持った特化型の検索エンジンを評価するアルゴリズムを持っていると言われており、動画であれば「YouTube」、レストランであれば「食べログ」、旅行であれば「一休」など、それぞれの専門検索エンジンを上位に表示するケースが増えています。
このような、専門分野ごとの情報をまとめている検索エンジンを、アグリゲーションサイトと言います。
HR領域でいえば、indeed以外にも株式会社カカクコムが提供する「求人ボックス」、株式会社スタンバイ(旧:ビズリーチ)が運営する「スタンバイ」などがあります。
2.indeedにおける無料掲載と有料(スポンサー)掲載
indeedに求人を出稿すると、求職者がindeed内で「キーワード」「勤務地」で検索した時に、条件が合致していれば検索結果に出稿した求人が表示されます。
indeedは自社採用求人であれば、無料で掲載することが可能です。
ただし、indeed内には非常に多くの求人が掲載されているため、
検索結果の上位に表示される可能性は低くなります。
そのため無料で掲載しても、表示回数が確保できず、求職者獲得につながらない可能性があります。
そこでindeedは、Google同様、検索結果の上部と下部にスポンサー枠を用意しています。(スマホ版ではランダムに配置されます ※2022年1月時点)
有料掲載を選択することで、より多くの求職者に求人情報を届け、応募確率を高めることができます。
有料出稿した場合は、ユーザー画面上で「スポンサー」というマークが付きます。
また、課金携帯はクリック課金型(CPC)となります。
クリック単価は、オークション制のため出稿する求人の競合環境や、出稿の設定によって大きく異なります。現在ではおよそ100円から、高いものでは1000円以上するケースもあります。
3.人材サービス事業者と一般事業社との違い
結論からいうと、人材紹介事業者は無料掲載ができません。
indeedでは、より良いユーザー体験を重視する中で「紛らわしい同一求人が複数表示されない」仕様を目指しています。
そのため、自社採用求人とバッティングする人材サービス(人材紹介、人材派遣、SES、求人媒体)の求人は、無料掲載の対象外となってしまうのです。
そのため、人材紹介会社がindeedを利用して求職者募集する場合は、有料出稿する必要があります。
ただし、自社のキャリアアドバイザー採用、無期雇用の派遣求人などは無料掲載が可能です。
また、2017年以前からindeed利用している場合など、自社雇用求人以外が例外的にオーガニック枠に掲載されているケースがありますが、indeed社が順次対応をしており、無料での掲載は取り下げされる可能性が高いです。
4.3つの掲載方法とそれぞれのメリット/デメリット
indeedにて求人掲載する際の方法として、下記3つの選択肢があリます。
①直接投稿
②クローリング投稿
③XMLフィード投稿
①直接投稿
indeedが提供するフォーマットに合わせて、求人票を作成する最もシンプルな方法。
(メリット)
検索から応募までindeedドメイン内で完結できるため応募率が高い
上位表示されやすく表示回数が伸びる傾向にある
(デメリット)
応募管理をindeedの管理画面で行う必要がある
※indeed以外の集客チャネルがある場合、複数の管理画面を利用することになる
②クローリング投稿
自社の所有する求人ページをindeedに紐づけることで、自動的にindeedへ掲載する方法。
クローリング掲載するには、サイトの仕様に条件があります。
(条件)
・自社サイトに求人ページがある
・HTML形式で作られている
・求人ごとにURLが指定されている
・応募方法が明記されている
・仕事内容、勤務地、条件等がしっかり記載されている
※詳細はindeed公式ページにて解説
https://jp.indeed.com/%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%BA%83%E5%91%8A/c/info/how-to-post-a-job-on-indeed-2
(メリット)
サイト更新と共にindeedにも反映されるため求人出稿管理が楽にできる(反映に時差あり)
自社サイトから応募が発生するため応募者管理を一元化できる
自社サイトへのアクセス数を増やせる
(デメリット)
indeedドメインから遷移されるためCVRが下がる可能性が高い
クローリングの過程で本来意図しない原稿表示されることがある
③XMLフィード投稿
Indeedが指定するフィード形式であるXML形式で求人情報を登録する方法。
(メリット)
indeedのクローラーに依存することなく柔軟に更新情報を反映できる
※クローラー=WEB上の求人情報を自動収集するシステム
(デメリット)
XML化するために専門知識や専用ツールが必要
5.【超実践編】indeedで成果を出す有料出稿ノウハウ
indeed運用の目的は、「紹介決定につながる求職者をより多く獲得すること」です。
そのためには、表示回数を最大化し、クリック率を適正に保ち、応募率を最大化する必要があります。それぞれの数値に対する基準値と対策について解説します。
運用型広告であるindeedは専用管理画面にて、各出稿求人の表示回数、クリック率、応募率などを確認することができます。このデータを用いて運用改善を行います。
応募数(CV)=表示回数×クリック率(CTR)×応募率(CVR)
表示回数(imp)…ユーザーの検索結果に表示された回数
クリック率(CTR)…クリック数/表示回数
応募率(CVR)…応募数/クリック数
★表示回数の最大化
表示回数に基準値は存在せず、多ければ多いほど良いです。
変数:求人原稿ライティング、キャンペーン設定
表示回数の最大化手法①:求人原稿
表示回数のポテンシャルはindeed内でのユーザーの検索数に依存します。
ユーザーの検索キーワードと出稿求人内のキーワードを照らし合わせ、関係性が高い場合に検索結果に表示されます。
そのため、indeed内でより多く検索されているワードを求人原稿内に盛り込むことで、表示回数を増やすことができます。
例えば、職種の書き方として、
(例)「オフィスワーク」
よりも事務の方が検索数が多いため、
(例)「事務(オフィスワーク)」
のように記載したほうが検索にヒットする可能性は高まります。
さらに、職種だけでなく「正社員」「土日祝休み」など、働き方等も検索キーワードとして使われます。
「土日祝休みの正社員事務(オフィスワーク)」
このようなワードを見つけるためには、実際にindeedの中で検索し、サジェストキーワードを確認する方法がおすすめです。
表示回数の最大化手法②:キャンペーン設定
indeed広告運用の際に、避けては通れないのがキャンペーンです。
キャンペーンとは、特定の求人情報をまとめて広告掲載するための箱のような概念です。
一つ一つの求人に対して有料掲載設定をする必要がなく、特定の求人を出稿用の箱に格納することで一括で有料掲載が可能になります。
メリットとしては、求人管理がしやすく、PDCAの元となるデータも早く貯めることができます。
indeedの特性上、このキャンペーン内の求人数は多ければ多いほど、検索にヒットする可能性が増え表示回数が増えます。また、クリック単価が安くなるのもindeedの特徴です。
キャンペーンは細かく分けず、できる限り求人を集約して出稿したほうが効果が高くなることを覚えておきましょう。
一般的なキャンペーン分けの方法は2つです。
(①クリック単価に偏りがある場合)
職種やエリアによってクリック単価が大きく異なります。
この場合、同一キャンペーンに入れて運用すると、一部の求人にクリックが集まり、特定の求人のみで予算消化してしまいます。
このため、クリック単価が大きく異なる場合はキャンペーンを分けましょう。
(②予算の拠出が異なる場合)
全国に支店があり、各支店ごとに予算管理を行っているなど予算の拠出が異なる場合は、indeedに対する最適解ではありませんが、予算管理の都合でキャンペーンを分ける必要があります。
※キャンペーン内でのクリックの偏りについて
キャンペーン運用の際、よく質問をいただくのが、キャンペーン内でのクリック数の偏りについてです。キャンペーン内でほとんど表示されない求人が多数発生します。
このキャンペーン内の偏りを発生させないために、キャンペーン設定画面の中に「バランス運用」機能があります。こちらを選択することでキャンペーン内求人全体にクリックを分散させることができます。
しかし、運用の実績上、通常運用の方が表示回数が多くなるため、
現在(2022年1月)のところは、この機能を使わず通常運用がいいでしょう。
どうしても、クリックをさせたい求人がある場合は、キャンペーンを分けて運用することをおすすめします。
★クリック率(CTR)の適正化
基準数値=3.0~5.0%
変数:タイトル記載
クリック率は表示回数とは異なり、高ければ高いほど良いとは限りません。
あくまで目標は「より多くの応募を獲得すること」なので、
クリックされても応募に至らなければ意味がありません。
クリック率を上げるために、実際の求人情報と乖離した魅力的なタイトルを設定しても、無駄なクリックを誘発するだけです。
indeedはクリック課金制のため、無駄なクリックが増えれば当然、コストパフォーマンスが落ちます。
つまり、タイトルでは、ターゲットに対する魅力付けと共に、非ターゲットにクリックされないようにスクリーニングの意識を持って記載しましょう。
(例)
「土日祝休みの正社員Excelを使う事務(オフィスワーク)」
★応募率(CVR)最大化
基準値=0.3~1%(業種によって変化あり)
変数:入札戦略、求人原稿ライティング、求人条件
CVRは高ければ高いほど良い数値になります。
応募率(CVR)最大化①:入札戦略
CVRを向上させるために、重要なのが入札戦略です。
indeedでは、自動運用と手動運用があります。
自動運用
自動運用(応募の最大化)とは、オークションごとの相場に併せて、indeedが自動的にクリック単価を設定し運用をします。
(メリット)
・運用が簡単
・機械学習によってより応募可能性の高い求職者に多く表示させることができる
(デメリット)
・クリック単価の高くなりやすい
・クリック単価の変化幅が大きく予測しづらい
手動運用
手動運用とは、自分でクリック単価の入札上限を設定して運用する方法です。
上限クリック単価を設定する場合は、おおよそ×0.8のクリック単価になります。
例:上限設定100円、平均CPC約80円程度になる
上記、特性を加味してクリック単価設定をしましょう。
(メリット)
・クリック単価が安く抑えることができ、より多くのクリック数を確保できる
・クリック単価が安定するので予測しやすい
(デメリット)
・運用結果を元に調整が必要なため運用に技術と手間がかかる
応募率(CVR)最大化②:求人原稿ライティング
indeed運用のテクニックとしてはCVRを下げるマイナス要因を取り除くことを意識しましょう。
CVRを大きく下げる要因は主に3つです。
①タイトルと求人原稿の乖離
②簡素な文章で求人の魅力や詳細が伝えられていない
③求める求人などで応募ハードルが高い
この3点を意識して求人原稿をリライトしていくことが、CVRを下げないために大切です。
応募率(CVR)最大化:③求人条件
CVRは求人自体の魅力に大きく依存します。
本質的には、より魅力的な求人を多く獲得することが最もインパクトが大きい施策です。
6.まとめ
人材紹介会社のためのindeedの運用について、詳細を解説してきましたが、
思考の順序をまとめると、下記の通りです。
1キャンペーンをどうわけるか=予算の有効活用
2求人数を増やす=表示回数を上げ、クリック単価を下げる
3タイトルを工夫する=CTRを上げる
4入札戦略と求人原稿ライティング=CVRを高める
indeedは大手転職サイトの比にならないほどの月間訪問者数を誇っていることは事実であり、今後も人材紹介会社にとって応募獲得の手法として、有効なことは間違いないでしょう。ただし、indeedを利用して求職者募集をする競合が増えており、クリック単価の相場が高まっています。
より効率的に予算を使えるよう、高度な運用が求められていると共に、
人材紹介会社として、indeedだけに依存しない求職者集客体制の構築も考える必要があります。
弊社では、indeed依存から脱却するための方法についてもセミナーで解説しています。
興味のある方は、セミナーへのお申込みください。