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「仕事探しはIndeed(インディード)」というキャッチコピーを耳にしたことがあると思います。
しかし、「なんとなくは知っているけど、活用しきれていない」という企業様も多いのではないでしょうか。
本記事では、人材紹介事業の求職者募集の方法として、
・Indeedを使ったことがない人材紹介会社様
・Indeedを使っているがもっと効果を高めたい人材紹介会社様
を対象に人材紹介会社におけるIndeedを活用した求職者募集方法を解説します。
Indeedはリクナビやマイナビなど求人媒体と異なるサービスなので、Indeedの特徴を理解し、より効果的に利用しましょう。
目次
1.Indeed(インディード)とは
Indeedとは、求人情報専門の検索エンジンです。
GoogleやYahooなどの総合検索エンジンとは異なり、特定のカテゴリー専門の検索エンジンであることが特徴です。
Googleはこのような特定のカテゴリーに専門性を持った特化型の検索エンジンを評価するアルゴリズムを持っていると言われており、
動画であれば「YouTube」、
レストランであれば「食べログ」、
旅行であれば「一休」など、
それぞれの専門検索エンジンを上位に表示するケースが増えています。
このような、専門分野ごとの情報をまとめている検索エンジンを、アグリゲーションサイトと言います。
HR領域でいえば、Indeed以外にも株式会社カカクコムが提供する「求人ボックス」、株式会社スタンバイ(現:Zホールディングス)が運営する「スタンバイ」などがあります。
2.Indeedにおける無料掲載(オーガニック求人)と有料掲載(スポンサー求人)について
Indeedに求人を出稿すると、求職者がIndeed内で「キーワード」「勤務地」で検索した時に、検索結果に出稿した求人が表示されます。
Indeedは、自社求人・紹介、派遣求人問わず無料で掲載することが可能です。
ただし、Indeed内には非常に多くの求人が掲載されているため、検索結果の上位に表示される可能性は低くなります。
そのため無料で掲載しても、表示回数が確保できず、求職者獲得につながらない可能性があります。
そこでIndeedは、Google同様、検索結果の上部と下部にスポンサー枠を用意しています。(スマホ版ではランダムに配置されます ※2025年2月時点)
▼Indeedのスポンサーマーク
有料掲載を選択することで、より多くの求職者に求人情報を届け、応募確率を高めることができます。
課金形態はクリック課金型(CPC)です。
クリック単価はオークション制のため、出稿する求人の競合状況や設定内容によって大きく変動します。
現在では、およそ100円から、高いものでは1,000円以上するケースもあります。
3.複数媒体に同時配信できる「Indeed Plus」
幅広い求職者にアプローチし、応募数を最大化できるのが「Indeed Plus」です。
Indeed Plusは、Indeed内の有料広告だけでなく、外部の求人サイトや提携パートナーサイトにも自動で求人を掲載できるサービスです。
従来の広告ではIndeed内の求職者にリーチするのが基本でしたが、Indeed Plusを活用すれば、Indeed以外の複数の国内主要求人サイトに掲載でき、国内主要求人サイト利用者の最大7割にリーチすることが可能となります。
4.Indeed Plusを活用するメリット
Indeed Plusを活用するメリットは、下記の3つが挙げられます。
・複数の求人サイトに一括投稿でき応募数の向上に繋がる
・予算や求職者様情報を一元管理できる
・データ収集の速度が速くなり、安定した応募獲得に繋がる
4.1 複数の求人サイトに一括掲載でき応募数の向上に繋がる
Indeedだけでなく、提携しているさまざまな求人メディアにも同時掲載されるため、より多くの求職者に求人情報を届けることが可能となります。
結果的に、より多くの求職者に求人が表示されるため、結果的に応募数の増加が見込めます。
なお、紹介求人・派遣求人の場合だと一部連携されない媒体もあるため、あらかじめ注意が必要となります。
●連携している求人サイト一覧 ※2024年11月26日時点
・Indeed
・リクナビNEXT
・タウンワーク
・フロム・エーナビ
・とらばーゆ
・はたらいく
・リクナビ派遣
・しゅふきた
・求人ジャーナルネット
・ディースターNET
・物流・ドライバー求人サーチ
4.2 予算や求職者情報を一元管理できる
掲載先ごとに個別の広告を設定する必要がなく、Indeedの最適化機能により、最も効果の高い媒体へ配信する戦略が実施されます。
また、1つの管理画面で掲載内容/求職者情報を一元管理できるため、運用負担も少なく複数のメディアを横断して効果を最大化することが可能です。
4.3 データ収集の速度が早くなり、安定した応募獲得に繋がる
Indeed PlusではIndeed以外にも求人を掲載するためデータ収集の速度が早くなります。
求人のデータ収集の方法は掲載開始直後はAIがクリック単価を上下させることで、該当求人に対して一番応募が集まる層を探していきます。
そのデータ収集が複数媒体で行われることでデータ収集が早くなり一番応募が集まる媒体と求職者層を探し当てることが出来るのです。
弊社でご支援している企業様は初動の応募獲得のサイクルが早期に固まったため、求人の定期的な更新を行わずとも安定した応募獲得を実現しております。
5.3つの掲載方法とそれぞれのメリット/デメリット
Indeedにて求人掲載する際の方法として、下記3つの選択肢があります。
①直接投稿
②XMLフィード投稿
③クローリング投稿
5.1 ①直接投稿
Indeedが提供するフォーマットに合わせて、求人票を作成する最もシンプルな方法。
メリット
・検索から応募までIndeedドメイン内で完結できるため応募率が高い
・上位表示されやすく表示回数が伸びる傾向にある
デメリット
・応募管理をIndeedの管理画面で行う必要がある
※Indeed以外の集客チャネルがある場合、複数の管理画面を利用することになる
5.2 ②XMLフィード投稿
Indeedが指定するフィード形式であるXML形式で求人情報を登録する方法。
メリット
・Indeedのクローラーに依存することなく柔軟に更新情報を反映できる
※クローラー=WEB上の求人情報を自動収集するシステム
デメリット
・XML化するために専門知識や専用ツール(Python / PHP / Ruby などのスクリプトATS(採用管理システム)連携機能やAPI接続ツール)が必要
5.3 ③クローリング投稿 ※2025年3月末に廃止
自社の所有する求人ページをIndeedに紐づけることで、自動的にIndeedへ掲載する方法。
クローリング掲載するには、サイトの仕様に条件があります。
条件
・自社サイトに求人ページがある
・HTML形式で作られている
・求人ごとにURLが指定されている
・応募方法が明記されている
・仕事内容、勤務地、条件等が正しく記載されている
※詳細はIndeed公式ページにてご確認ください
メリット
・サイト更新と共にIndeedにも反映されるため求人出稿管理が楽にできる(反映に時差あり)
・自社サイトから応募が発生するため応募者管理を一元化できる
・自社サイトへのアクセス数を増やせる
デメリット
・Indeedドメインから遷移されるためCVRが下がる可能性が高い
・クローリングの過程で本来意図しない原稿表示されることがある
2025年3月末のクローリング投稿廃止に伴い、【Indeedエントリー】が注目されています。
Indeedエントリーとは、ATSに格納している求人が自動で連携される手法の一つです。
ATSには、Indeedより公認を受けAPI連携されているATSが複数存在します。
この連携とは、ATSに格納した求人が自動でIndeedのフォーマットに沿って修正・出稿されること、また応募が入った際は自動で応募者情報もATSに連携されます。
これは通常のクローリングやXMLフィードとは違い、そもそもIndeed社が推奨しているフォーマットに自動で修正されることで、通常よりも応募数が増加することも見込まれます。
6.【超実践編】有料出稿で成果を出すノウハウ
Indeed運用の目的は、「紹介決定につながる求職者をより多く獲得すること」です。
そのためには、
表示回数を最大化し、クリック率を適正に保ち、応募率を最大化する
必要があります。
それぞれの数値に対する基準値と対策について解説します。
運用型広告であるIndeedは専用管理画面にて、各出稿求人の表示回数、クリック率、応募率などを確認することができます。このデータを用いて運用改善を行います。
●応募数(CV)= 表示回数×クリック率(CTR)×応募率(CVR)
●表示回数(IMP)… ユーザーの検索結果に表示された回数
●クリック率(CTR)= クリック数/表示回数
●応募率(CVR)= 応募数/クリック数
6.1 ★表示回数(IMP)の最大化
表示回数の基準値は存在しません。多ければ多いほど良いです。
表示回数の最大化には、主に2つの手法がございます。
表示回数最大化の方法
①求人原稿内のキーワード挿入
②キャンペーン設定
1つずつ説明します。
表示回数の最大化手法①:求人原稿内のキーワード挿入
表示回数のポテンシャルは、Indeed内でのユーザーの検索数に依存します。
ユーザーの検索キーワードと出稿求人内のキーワードを照らし合わせ、関係性が高い場合に検索結果に表示されます。
そのため、Indeed内でより多く検索されているワードを求人原稿内に盛り込むことで、表示回数を増やすことができます。
例えば、求人票の職種の書き方として、
(例)「オフィスワーク」
よりも事務というキーワードの方が検索量が多いため、
(例)「事務」(※つまりオフィスワーク)
のように求人票にも記載したほうが検索にヒットする可能性が高まります。
さらに、職種だけでなく「正社員」「土日祝休み」など、働き方等も検索キーワードとして使われます。
そのため、
(例)「土日祝休みの正社員事務」
のように記載するのが良いです。
このようなワードを見つけるためには、実際にIndeedの中で検索し、サジェストキーワードを確認する方法がおすすめです。
▼Indeedにてサジェストキーワードを確認する
表示回数の最大化手法②:キャンペーン設定
Indeed広告運用の際に、避けては通れないのが「キャンペーン」です。
キャンペーンとは、特定の求人情報をまとめて広告掲載するための箱のような概念です。
一つ一つの求人に対して有料掲載設定をする必要がなく、特定の求人を出稿用の箱に格納することで一括で有料掲載が可能になります。
メリットとしては、求人管理がしやすく、PDCAの元となるデータも早く溜めることができます。
Indeedの特性上、このキャンペーン内の求人数は多ければ多いほど、検索にヒットする可能性が増え表示回数が増えます。
また、クリック単価も低くなります。
キャンペーンは細かく分けず、できる限り求人を集約して出稿したほうが効果が高くなることを覚えておきましょう。
キャンペーンをどのように分けて運用するかは、運用目的や状況に応じた判断が必要です。
一般的には、以下の2つのケースでキャンペーンを分けることが推奨されます。
キャンペーンを分けるよくあるケース
①クリック単価に大きな差がある場合
②拠出予算が拠点ごとに異なる場合
ケース①:クリック単価に大きな差がある場合
職種やエリアによってクリック単価が大きく異なります。
この場合、同一キャンペーンに入れて運用すると、一部の求人にクリックが集まり、特定の求人のみで予算消化してしまいます。
このため、クリック単価が大きく異なる場合はキャンペーンを分けましょう。
ケース②:拠出予算が拠点ごとに異なる場合
全国に支店があり、各支店ごとに予算管理を行っているなど予算の拠出が異なる場合は、Indeedに対する最適解ではありませんが、予算管理の都合でキャンペーンを分ける必要があります。
※キャンペーン内でのクリックの偏りについて
キャンペーン運用の際、よく質問をいただくのが、キャンペーン内でのクリック数の偏りについてです。キャンペーン内でほとんど表示されない求人が多数発生します。
このキャンペーン内の偏りを発生させないために、キャンペーン設定画面の中に「バランス運用」機能があります。こちらを選択することでキャンペーン内求人全体にクリックを分散させることができます。
しかし、運用の実績上、通常運用の方が表示回数が多くなるため、現在(2025年3月)のところは、この機能を使わず通常運用がいいでしょう。
どうしても、クリックをさせたい求人がある場合は、キャンペーンを分けて運用することをおすすめします。
6.2 ★クリック率(CTR)の適正化
クリック率の基準値=3.0~5.0%
クリック率を上げる要素は「タイトル」です。
クリック率は表示回数とは異なり、高ければ高いほど良いとは限りません。
あくまで目標は「より多くの応募を獲得すること」なので、クリックされても応募に至らなければ意味がありません。
クリック率を上げるために、実際の求人情報と乖離した魅力的なタイトルを設定しても、無駄なクリックを誘発するだけです。
Indeedはクリック課金制のため、無駄なクリックが増えれば当然、コストパフォーマンスが落ちます。
つまりタイトルは、ターゲットに対する魅力付けと共に、非ターゲットにクリックされないようにスクリーニングの意識を持って記載しましょう。
(例)
「土日祝休みの正社員Excelを使う事務(オフィスワーク)」
6.3 ★応募率(CVR)最大化
CVRの基準値=0.3~1%(業種によって変化あり)
CVRを改善させるための要素は大きく3つあり、CVRは高ければ高いほど良い数値になります。
CVR改善につながる要素
①入札戦略
②求人原稿ライティング
③求人条件
それぞれ説明します。
応募率(CVR)最大化の要素①:「入札戦略」
CVRを向上させるために、重要な一つが「入札戦略」です。
Indeedでは、「自動運用」を用いた入札戦略となります。
自動運用
自動運用(応募の最大化)とは、オークションごとの相場に併せて、Indeedが自動的にクリック単価を設定し運用をします。
メリット
・運用が簡単
・機械学習によってより応募可能性の高い求職者に多く表示させることができ
デメリット
・クリック単価が高くなりやすい
・クリック単価の変化幅が大きく予測しづらい
応募率(CVR)最大化の要素②:「求人原稿ライティング」
Indeed運用のテクニックとしては、CVRを下げるマイナス要因を取り除くことを意識しましょう。
CVRを大きく下げる要因は主に3つです。
CVRを下げる主な3つの要因
①タイトルと求人原稿の乖離
②簡素な文章で求人の魅力や詳細が伝えられていない
③求める求人などで応募ハードルが高い
この3点を意識して求人原稿を修正していくことが、CVRを下げないために大切です。
応募率(CVR)最大化の要素③:「求人条件」
CVRは、求人自体の魅力にも大きく依存します。
本質的には、より魅力的な求人を多く獲得することが最もインパクトが大きい施策です。
7.まとめ
人材紹介会社のためのIndeedの運用について、詳細を解説してきましたが、思考の順序をまとめると、下記の通りです。
1. キャンペーンをどうわけるか=予算の有効活用
2. 求人数を増やす=表示回数を上げ、クリック単価を下げる
3. タイトルを工夫する=CTRを上げる
4. 入札戦略と求人原稿ライティング=CVRを高める
Indeedは大手転職サイトの比にならないほどの月間訪問者数を誇っていることは事実であり、今後も人材紹介会社にとって応募獲得の手法として、有効なことは間違いないでしょう。ただし、Indeedを利用して求職者募集をする競合が増えており、クリック単価の相場が高まっています。
より効率的に予算を使えるよう、高度な運用が求められていると共に、人材紹介会社として、Indeedだけに依存しない求職者集客体制の構築も考える必要があります。
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