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HubSpot(ハブスポット)とは?特徴や機能、料金、注意点を解説

  • 更新日 : 2024-10-15

  • 公開日 : 2024-10-08

HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサービス向けのソフトウェアを集約したクラウド型プラットフォームです。CRMがベースにあり、それぞれの領域から得た情報を集約し引き出すことができます。

導入社数は20万社を超え、その使い勝手の良さと豊富な機能で年々利用社数を増やしています。

今回は、そんなHubSpotの基本的な特徴や機能などを解説していきます。

▼こんな方にオススメ
・HubSpotについて知りたい
・HubSpotの利用を検討している

1.HubSpot(ハブスポット)とは

1.1 HubSpotの概要

出典:HubSpot

HubSpot(ハブスポット)とは、「無料から利用できる多機能なCRM」です。

マーケティングや営業、顧客サービスなどの機能を統合的に提供するクラウドベースのプラットフォームとして、2006年にアメリカで設立され、2024年7月時点では216,000社以上の導入実績があります。

導入社数は年々増加しており、その人気の理由は下記の3つが挙げられます。

・無料から利用開始できる
・優れたUI
・豊富な機能

また、Gartner® Magic Quadrant™のB2B Marketing Automation Platformsレポートにおいて「Leader」の評価を4年連続で獲得しており、名実ともに世界で選ばれているツールです。
詳しくはこちら

1.2 HubSpotの基盤

HubSpot社は創業当初からインバウンド思想を提唱しています。これは見込み顧客やユーザーとの関係性を長期間においてより良いものにすることを目指すという考え方です。

このインバウンド思想を体現するために「フライホイールモデル」を採用しています。

フライホイールモデルは、下記の3つで構成されます。
・Attract(惹きつける)
 価値のあるコンテンツや対話を通じて適切な相手の心をつかみ、頼りになるアドバイザーとして印象付けます。
・Engage(信頼関係を築く)
 相手の課題や目標に合わせた情報やソリューションの提供によって、成約の可能性を高めます。
・Delight(満足してもらう)
 製品やサービスを使って顧客が持てる力をさらに発揮できるように、必要な支援を行います。

HubSpotにはインバウンドマーケティングを実現するための機能が製品として提供されています。
ここからはその製品について解説します。

1.3 HubSpotの製品の概要

出典:HubSpot

HubSpotは「フリーミアム」モデルを採用しており、基本的な機能は無料で提供されていますが、
より高度な機能や追加のツールが必要な場合は、有料プランを選ぶことができます。
この柔軟なプラットフォームにより、ビジネスの成長に合わせて機能を拡張しやすく、効率的な運営が可能です。

HubSpotの主要な機能には、以下のものがあります。

①CRM(顧客関係管理):HubSpot CRM
無料で利用できる基本的なCRM機能が利用できるHubSpotの核となる部分です。
顧客情報の管理、取引の追跡、営業活動の可視化などが可能です。これにより、営業チームは顧客との関係を効率的に管理し、営業パイプラインを最適化することができます。

②マーケティングオートメーション:Marketing Hub
リードジェネレーション(見込み客の獲得)やナーチャリング(育成)のためのツールです。
メールキャンペーン、リードスコアリング、ランディングページの作成、ソーシャルメディア管理などが含まれます。

③セールスツール:Sales Hub
営業チームが効率的に営業プロセスを管理できるよう、メールテンプレート、スケジューリング機能、取引の進捗状況の追跡、営業活動の分析ツールを提供しています。

④カスタマーサービス:Service Hub
顧客サポートを向上させるための機能として、チケットシステム、ライブチャット、知識ベースの作成、顧客からのフィードバックの収集などが含まれています。

⑤CMS(コンテンツ管理システム):Content Hub
ウェブサイトやブログの管理を簡単にすることができます。
デザインのカスタマイズ、SEO対策、コンテンツの最適化などが可能です。

それぞれ詳細に説明します。

2.HubSpotの主な機能と利用イメージ

2.1 HubSpot CRM(Customer Platform)

出典:Starter Customer Platform

HubSpot CRM(https://www.hubspot.jp/products/crm)は、CRM機能を持ち、無料で提供されています。
顧客の氏名、会社名や部署、メールアドレスといった見込み顧客(リード)の詳細な情報やWebサイト訪問やフォーム送信、メールの開封といった履歴情報、取引の内容、商談のステータスといった進捗情報を蓄積・管理することができます。

また、HubSpot はCRMを基盤として「Hub」と呼ばれるツールを組み合わせて使用できるオールインワンなツールでもあります。
自社の事業やニーズに合わせて最適なプランを選択し、用途に応じて部分的に機能を強化することができます。

さらに、1,500種類以上のサービスとAPI連携が可能であり、データ登録から機能のカスタマイズまで直感的な操作ができるため、IT専門家でなくても簡単に使うことができます。

総じて、無料で使用できることも加えて考えると、導入のハードルは低いと言えるでしょう。

2.2 Marketing Hub

出典:HubSpot Marketing Hub

マーケティング活動を自動化、最適化するために利用します。リードを惹きつける「インバウンドマーケティング」に効果的なツールです。

主な機能は下記となります。

・メルマガ配信
・広告の最適化
・SNS管理
・CTA管理
・SEO管理
・マーケティング業務の自動化
・マーケティングアナリティクス

マーケティング活動をサポートし、効果を最大化させるための機能が備わっているため、これからインバウンドマーケティングに注力していきたいという方にオススメの製品です。

HubSpot Marketing Hubとは?特徴・機能・料金・メリットデメリットまで徹底解説

2.3 Sales Hub

出典:HubSpot Sales Hub

営業活動における抜け漏れをなくし、適切なタイミングでターゲットにアプローチするための自動化・効率化を実現するツールです。
進捗やタスクの管理だけでなく、顧客属性にあわせて最適化されたメールの自動配信や、効果の見込めるEメールをテンプレート化し、社内で共有するなどの機能を持っています。

主な機能

・営業進捗管理
・予実管理
・ミーティング設定
・見積作成
・セールスアナリティクス

これまで営業活動を十分に管理できていない方や普段の業務の効率化を考えている方にオススメできる製品です。

HubSpot Sales Hubとは?機能や特徴、料金プラン、導入による効果まで徹底解説

2.4 Content Hub

出典:Content Hub

コンテントハブではなく、コンテンツハブといいます。
Content Hubは、Webサイト/ランディングページやブログといったコンテンツの制作・管理機能がまとまっているハブとなります。この機能を通して、一人ひとりの顧客に最適なコンテンツを届けることができます。

主な機能

・Webサイト構築
・ブログ制作、運営
・検索順位を上げるためのSEO機能
・AIを活用したコンテンツ生成
・分析機能

CMSとして利用できるだけでなく、コンテンツ制作をサポートする機能も豊富に備わっているため、これまで以上に幅広く効率的にコンテンツを作ることが可能になります。

コンテンツマーケティングに強いContent Hubとは?CMS機能や導入効果などを解説

2.5 Service Hub

出典:HubSpot Service Hub

Service Hubは、顧客満足度の向上を目的とした顧客対応への支援ツールです。
カスタマーサポート、カスタマーサクセスといった役割を担う機能が備わっており、顧客の悩みや問題に対してスピーディー且つ効率的に対応することができます。

主な機能

・カスタマーポータル
・チケット
・ナレッジベース
・チャットボット
・顧客満足度アンケート

2.6 Operations Hub

出典:HubSpot Operations Hub

Operations HubはHubSpotを活用した業務の効率化やビジネスプロセスの自動化を実装することができます。部門間の連携の重要性が高まっている場合や利用しているITツールが増加している際に重宝するハブとなります。

主な機能

・アプリのリアルタイム・両方向のデータ同期
・データ品質管理オートメーション
・プロセスの自動化
・データセット

3.HubSpotが選ばれる理由

世界130ヶ国以上、20万を超える企業に導入される理由は主に下記の3つです。

3.1 1つのCRMでマーケ・営業・カスタマーサクセスまでを管理できる

HubSpotはツールをまたぐことなく、マーケティングから営業、カスタマーサービス、コンテンツ、オペレーションを管理することができます。
これらすべての機能はCRMと紐づいているため、データの一貫性が保たれ、部門間のスムーズな連携を実現します。
ツールごとのログイン作業はなく、1つの管理画面からアクセスすることができます。

3.2 CRMをベースに自社の成長に合わせて機能を追加できる

無料のCRM機能をベースにして、事業の拡大とともに機能を追加していくことができます。
事業の方向性や課題などをHubSpotで補うことが可能となります。

HubSpot無料版でできること、有料版との違い

3.3 優れたUI/UXと日本語カスタマーサポート

HubSpotのインターフェースは直感的に操作ができるように設計されており、ITツールに精通しているユーザーでなくても簡単に扱うことができます。
そのため、導入後の定着率が非常に高く、利用しやすいとの声が非常に多いことが特徴として挙げられます。
また、HubSpotは日本語で専任のカスタマーサポートチームによる品質の高いサポートを受けることができます。

4.HubSpotの導入をオススメできる企業

ここまでの機能やメリット、デメリットを踏まえて、HubSpotを導入するべき企業の特徴を列挙します。

4.1 CRMを試して見たい、段階的な拡張を求めている企業

これまでCRMを利用したことがない方は、HubSpotの無料版から利用してみることを推奨します。
もちろん有料版と比較すると制限される機能も多くなりますが、お試し利用としては無料版でまったく問題ありません。
また、事業の成長や状況の変化に応じて、特定の機能を有料化し、強化していくことも可能です。

HubSpot無料版でできること、有料版との違い

4.2 マーケティングやセールスなどの部門間をシームレスにつなげたい企業

HubSpotは、上記で説明したようにCRMをベースとして、マーケティングやセールス領域の機能が備わっています。
そのため、各部門で得た情報をCRMで共有することができ、部門間での情報を一元管理することができます。
マーケとセールス、セールスとカスタマーサポートそれぞれで異なるデータベースを利用している際は、情報の共有が手間なだけでなく、情報が異なるケースもしばしば発生し、顧客満足度が下がることもありますよね。
最高品質のサービス、体験を届けることがビジネスの成長につながるかと思いますので、課題感をお持ちの方はぜひ利用してみてください。

4.3 インバウンドマーケティングを強化したい企業

価値ある情報や顧客が求める体験を提供し、顧客自らが興味関心を持ち、サービス・商品にアプローチしてくれる。そんな体制を構築するための機能が豊富に備わっています。

HubSpotを利用することで、顧客の関心やニーズを把握し、パーソナライズされたコンテンツを作成し、適切なタイミングで届けることができるようになります。

4.4 既存のCRMを上手く活用できていない企業

世界トップの評価を受けるHubSpotであれば貴社のCRMとして利用いただけるかもしれません。
実際に有名なCRMなどからHubSpotに移管して良かったという声は非常に多く聞きます。
ただ、既存CRMを活用できていない理由については、しっかり言語化しておく必要があります。
また、HubSpotの特徴を把握して自社とマッチするかしっかり検討したうえで意思決定をする必要もあります。
上手く活用できないことの言語化、HubSpotが自社にマッチするかについては、お気軽にご相談下さい。

5.HubSpotの料金

HubSpotの導入を検討されている方向けに、各製品の利用料金を下記にまとめました。

製品StarterProfessionalEnterprise
Marketing Hub¥1,800/月~
¥96,000/月
3シート含む
¥432,000/月
5シート含む
Sales Hub¥1,800/月~
¥10,800/月
¥18,000/月
Service Hub¥1,800/月~
¥10,800/月
¥18,000/月
Content Hub¥1,800/月~
¥54,000/月
3シート含む
¥180,000/月
5シート含む
Operations Hub¥1,800/月~
¥86,400/月
¥240,000/月
Customer Platform¥1,800/月~
¥140,400/月
5シート含む
¥516,000/月
7シート含む

出典:HubSpot 組み合わせて購入

無料版のCRMでは、各製品の無料で利用できる機能すべてを利用することができます。

また、HubSpotにはプラン以外に料金を決定する変数が2つあります。

1つは利用人数です。シートという名称で編集できるユーザーを表しています。
もう1つはMarketing Hubにおけるマーケティングコンタクトの数です。マーケティングコンタクトはマーケティング活動に利用するリストというイメージを持っていただければと思います。

HubSpot無料版でできること、有料版との違い

6.HubSpot導入の注意点

6.1 カスタマイズ性

HubSpotが提供しているサービスは英語がベースとなっており、一部日本語訳に不自然さを感じる部分があります。海外製ツールを利用したことのない方にとっては若干ハードルとして感じられるかもしれません。
ただ、近年は日本語コンテンツも増えてきており、より一層使いやすい環境になることが期待できます。

6.2 無料プランには限界がある

HubSpotには、複数の有料プランが存在しており、上位プランになるにつれて機能が充実します。
無料プランでも基本的な機能は利用できますが、利用できる機能には限界があります。例えば、業務の自動化を行うワークフローや項目のカスタマイズなどは無料プランでは利用できません。

6.3 高度な拡張性を求める場合は検討が必要

HubSpotは、誰もが利用しやすいように設計されているため、機能がある程度標準化されています。
そして、多くのビジネスモデルや規模には対応できる仕様になっていますが、複雑性が増す場合にはカスタマイズが効かず不便に感じる部分もあるかもしれません。

企業の課題やニーズによって必要な機能が異なるため、導入前に要件を満たすことができるか十分に検討しましょう。

7.CRMを活用した事業成長を実現するために

今回はHubSpotについて概要をお伝えしてきました。
自社のビジネスで活用するイメージはつきましたでしょうか。

CRMの選定は事業成長において重要な意思決定です。自社の事業が伸ばしていきたい方向性や課題感を整理して、慎重に選択しましょう。

HubSpotについてより詳しい情報を知りたいという方はお気軽にご相談くださいませ。