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HubSpotのSFA(営業支援システム)で何ができる?メリットや機能、導入・運用手順、事例を解説

  • Sales Hub
  • SFA

2026.07.06

2026.07.06

監修者

ナウビレッジ株式会社 取締役CMO

髙山博樹

兵庫県出身。東京工業大学 修了。上場企業で勤務後に参画。広告・SEO・Webサイトといった多様な集客手法とCRM/SFA/MAに精通し、これまでマーケティングのコンサルタントとしてマーケティング戦略の策定から実行(サイト制作や広告運用、SEOなど)を経験。取締役CMOとして年間自社リード400件の体制構築やサービス戦略の策定などに従事。HubSpot導入・構築支援サービス責任者。

営業活動の属人化を防ぎ、効率的に売上を拡大させるためには、SFA(営業支援システム)の活用が不可欠です。
しかし、
「多機能すぎて使いこなせるか不安」
「自社の規模に合うツールがわからない」
とお悩みの経営者や営業責任者の方も多いのではないでしょうか。

世界135か国以上で支持されるHubSpotのSFAツール「Sales Hub」は、直感的な操作性と、無料から始められる柔軟性が大きな特徴です。
本記事では、Sales Hubでできることから、導入のメリット、具体的な運用手順まで、専門的な視点で分かりやすく解説します。

▼この記事の要約
・HubSpotのSFAツール「Sales Hub」は、商談管理から予実管理まで営業活動を一元的に支援する製品
・無料プランから利用開始でき、企業の成長に合わせてスモールスタートが可能
・マーケティング(Marketing Hub)やカスタマーサポート(Service Hub)とシームレスに連携し、部門横断的な顧客管理を実現
・直感的なUIと豊富な自動化機能により、営業担当者の生産性を向上
・Starter、Professional、Enterpriseと段階的にプランが用意されており、自社の規模や課題に合った導入が可能

この記事をおすすめする人

  • 営業活動の属人化を解消し、組織として成果を出せる体制を構築したい方
  • ExcelやスプレッドシートでのSFA管理に限界を感じている方
  • 他社のSFA/CRMツールからの乗り換えを検討している方
  • マーケティングと営業の連携を強化し、商談化率・受注率を向上させたい方
  • SFAツールの導入を検討しているが、コスト面で不安を感じている方

HubSpotのSFAツール導入を検討中ですか?

  • ・ HubSpotを導入したい
  • ・ Sales Hubについて詳しく知りたい
  • ・ 利用イメージをつかみたい

HubSpotの導入については、ナウビレッジへお気軽にご相談下さい。
HubSpot導入支援のプロフェッショナルが貴社の状況やニーズに応じて適切なプランをご提示し、伴走型支援によるスムーズな定着を実現します。

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目次

HubSpotのSFAツール「Sales Hub」とは

SFAとは

SFAとは「Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)」の略称で、日本語では「営業支援システム」と訳されます。
営業活動におけるプロセスをデジタル化し、属人化しがちな商談の進捗管理や顧客とのやり取りを組織の共有資産に変えるためのツールです。

具体的には、案件管理や活動履歴の記録、顧客とのやり取りの記録、見積書の作成、売上予測といった業務を一つのプラットフォームで一元管理できるようになります。
営業情報がチーム全体で共有されることで、属人化を防ぎ、組織全体の営業力を底上げすることが期待できます。

関連記事:
HubSpot Sales Hubとは?機能・料金・できることを解説【2026】

CRM・MAとの違い

SFAは、CRM(顧客関係管理)やMA(マーケティングオートメーション)と混同されがちですが、それぞれ役割が異なります。

MA: 見込み客(リード)の獲得・育成を自動化し、商談の種をまくツール
SFA: 商談開始から受注までの営業プロセスを管理し、成約を後押しするツール
CRM: 既存顧客との関係性を深め、LTV(顧客生涯価値)を最大化させるツール

近年では、SFA・CRM・MAの機能を統合的に提供するプラットフォームが増えており、「HubSpot」もその一つです。

HubSpotが提供するSFAツールとは

HubSpotは、マーケティング・営業・カスタマーサービスなどの業務を統合的に支援するAI搭載のCRMプラットフォームです。
2006年に米国で誕生して以来、世界135か国、29万9,000社を超える企業で採用されており、日本国内でも近年急速に普及しています。
HubSpotは複数の製品(Hub)で構成されており、営業領域を担うのが「Sales Hub」です
Sales Hubは、商談の創出から案件管理、売上転換までを効率的に行うための営業担当者向けの製品であり、SFAとしての役割を果たします。

Sales Hubの特徴

多くのSFAツールが「営業部門だけの管理ツール」になりがちなのに対し、Sales Hubは共通のCRM(顧客管理)基盤の上に構築されています
そのため、以下のような部門を横断した高度な連携が、設定の手間なく実現します。

・マーケティングとの連携(Marketing Hubとの連携)
「どの広告から流入し、どの資料をダウンロードしたか」という履歴を営業担当者が把握した状態で商談を開始できる

・カスタマーサービスとの連携(Service Hubとの連携)
受注時の細かい要望や背景をスムーズにサポート担当へ引き継ぎ、顧客満足度の低下を防ぐ

また、HubSpotはGartner® Magic Quadrant™のB2B Marketing Automation Platformsレポートで「Leader」の評価を4年連続で獲得しており、グローバルで高い評価を受けているプラットフォームです。

HubSpotのSFA「Sales Hub」を活用する5つのメリット

Sales Hubには、営業現場の負担を減らし、マネジメントの精度を高めるための機能が凝縮されています。
数あるSFAツールの中でも、なぜ多くの成長企業がSales Hubを選ぶのか、その決定的な理由となる5つのメリットを解説します。

メリット1:スモールスタートが可能でコストパフォーマンスが高い

Sales Hubの大きなメリットの一つは、無料プランから利用を開始できる点です
CRMの基本機能に加え、コンタクト管理やパイプライン管理、Eメール追跡など、営業活動に必要な基本的なSFA機能が無料で提供されています。

「まずは小さく始めて、効果を確認しながら段階的に拡大したい」という企業にとって、初期投資を抑えながらSFAの導入効果を実感できる仕組みは大きな安心材料です。

有料プランも、Starter(月額2,400円/1シートから)、Professional、Enterpriseと段階的に用意されており、自社の事業規模や営業チームの成熟度に合わせて必要な機能を追加できます。

他社のSFAツールと比較した場合、同等の機能水準でありながらコストを抑えられるケースも多く、費用対効果の面で優れた選択肢といえます。

メリット2:マーケティング・サポート部門とのシームレスな連携

Sales Hubは、HubSpotのプラットフォーム上でMarketing Hub(MAツール)やService Hub(カスタマーサポートツール)と統合されています
この統合環境が、他のSFA製品にはない大きな強みです。
たとえば、マーケティングチームが実施したメールキャンペーンやウェビナーからの流入データを、営業チームがリアルタイムで確認できます。「この見込み客は先週のメルマガを開封し、料金ページを3回閲覧した」といった行動データをもとに、最適なタイミングでアプローチできるため、商談化率の向上が期待できます。

また、営業活動で得た顧客の声やフィードバックをカスタマーサポートチームに共有することで、導入後のサポート品質向上にもつなげられます。こうした部門横断的な連携が一つのプラットフォーム上で完結することで、ツール間のデータ移行や手作業での情報共有にかかる手間を大幅に削減できます。

メリット3:直感的な操作性と使いやすいUI

SFAツールを導入する際に多くの企業が抱える不安が「現場で使いこなせるか」という点です。
Sales Hubは、ITリテラシーに関わらず直感的に操作できるUI(ユーザーインターフェース)が評価されています

ドラッグ&ドロップでパイプラインのステージを管理できたり、ワンクリックで取引レコードを更新できたりと、日々の営業活動の中で自然に使えるデザインが採用されています。

実際に、パナソニック インダストリー株式会社がHubSpotを全社導入した際も、UIの使いやすさが選定理由の一つとして挙げられています。社内での横展開が容易で、部門間でのノウハウ共有もスムーズに行えたという声があります。

導入時のトレーニングコストを抑えられることは、早期の定着と投資回収にも直結する重要なポイントです。

メリット4:営業活動の効率化と自動化機能

Sales Hubには、営業担当者の日常業務を自動化する機能が豊富に備わっています

たとえば、リードのステージが変わった際にフォローアップタスクを自動で作成したり、商談が特定のステージに進んだときに上長へ自動通知を送ったりといったワークフローの自動化が可能です(Professional以上のプランで利用可能)。

Eメールのテンプレート機能やスニペット機能を活用すれば、よく使うメール文面や定型文を登録しておき、素早く送信できます。また、送信したメールの開封やクリックを自動で追跡できるため、見込み客の興味関心を把握したうえで次のアクションを判断できます。

こうした自動化により、営業担当者はデータ入力や事務作業に費やす時間を減らし、商談やクロージングなど、売上に直結するコア業務に集中できるようになります。

メリット5:データ分析と予実管理

営業マネージャーやリーダーにとって重要なのが、チーム全体のパフォーマンスをリアルタイムで把握し、適切な意思決定を行うことです。
Sales Hubでは、ダッシュボードやレポート機能を使って、営業活動のKPIをビジュアルに確認できます

フォーキャスト(売上予測)機能を使えば、パイプライン上の案件データをもとに、今月・今四半期の売上着地見込みを可視化できます。予算に対する進捗が一目でわかるため、期中での軌道修正や営業リソースの再配分といった判断がスピーディーに行えます。

さらに、「どの営業担当者がどのくらいの案件を抱えているか」「商談の平均リードタイムはどの程度か」「どのステージでの停滞が多いか」といったデータも可視化できるため、営業プロセス全体のボトルネックを発見し、改善につなげることができます。

Sales Hubの主要機能(できること)

Sales Hubは、営業担当者の事務作業を削減するだけでなく、マネジメント層がデータに基づいた意思決定を行うための機能が豊富に備わっています。
日々の案件管理から高度な分析まで、主要な機能をご紹介します。

取引(商談・案件情報)管理

Sales Hubの中核をなす機能が「取引」管理です。
「取引」とは、見込み客との商談や案件を一つのレコードとして管理する機能で、以下のような情報を一元的に記録できます。

  • 取引名(案件名)
  • 取引金額
  • クローズ予定日
  • 取引ステージ(初回接触、提案中、見積提出、クロージングなど)
  • 担当者
  • 関連するコンタクト情報や会社情報
  • メールや通話などのアクティビティ履歴

取引レコードには、商談に関するすべてのやり取り(メール送受信、通話記録、ミーティングメモなど)が時系列で記録されるため、担当者が変わった場合でもスムーズに引き継ぎが可能です。

パイプライン設定

「パイプライン」とは、営業プロセスの各ステージを可視化するための枠組みです。
Sales Hubでは、自社の営業フローに合わせてパイプラインのステージを自由にカスタマイズできます。

たとえば、「リード獲得 → 初回アポイント → ヒアリング完了 → 提案・見積提出 → 交渉中 → 受注/失注」といったステージを設定し、各案件がどのステージにあるかをボード形式(カンバンビュー)で直感的に把握できます。

プランによって作成可能なパイプライン数が異なります。Starterプランでは2件まで、Professional以上では最大15件のパイプラインを作成できるため、複数の営業チームや事業部を持つ企業でも、それぞれの営業フローに合ったパイプラインを運用可能です。

フォーキャスト管理

「フォーキャスト(売上予測)」機能は、パイプラインに登録された取引データをもとに、一定期間内の売上見込みを算出・表示する機能です。

営業マネージャーは、個人別・チーム別の売上予測を確認し、目標に対する進捗をリアルタイムで把握できます。パイプラインの各ステージの受注確度に応じた加重予測にも対応しており、「見込みが確度の高い案件だけでどの程度の売上になるか」といった精度の高い予測が可能です。

この機能は、経営層や営業責任者が四半期・年度の売上計画をモニタリングし、必要に応じて戦略を見直す際に役立ちます。

Eメール・ドキュメント追跡

営業活動で頻繁に使うEメールやドキュメント(提案資料など)の送信・追跡機能も標準で搭載されています。「Eメール追跡」機能では、送信したメールが開封されたか、メール内のリンクがクリックされたかをリアルタイムで通知してくれます。
見込み客が自社の提案書を開いたタイミングで架電するなど、最適なタイミングでのフォローアップが可能になります。

「ドキュメント追跡」機能では、営業資料やプレゼン資料をHubSpot上でホスティングし、共有リンクを送付するだけで「誰が、いつ、どのページを、何秒閲覧したか」まで把握できます。
見込み客の関心度合いを正確に測定し、次の提案内容に反映できる点は、営業活動の質を大きく向上させます。

分析

営業活動に関するさまざまなデータをダッシュボード上で視覚的に確認できます。
標準で用意されているレポートテンプレートに加え、Professional以上のプランではカスタムレポートの作成も可能です。

主なレポート例は以下のとおりです。

  • パイプラインの進捗状況(取引ステージ別の金額・件数)
  • 営業担当者別のアクティビティ(架電数、メール送信数、ミーティング数)
  • 取引の勝敗分析(受注率、失注理由など)
  • リードタイム分析(ステージ別の滞留日数)
  • 売上予測と実績の比較

これらのデータを定期的にモニタリングすることで、営業プロセスの改善ポイントを具体的に把握し、PDCAサイクルを回していくことができます。

関連記事:
HubSpot Sales Hubとは?機能・料金・できることを解説【2026】

HubSpotのSFA「Sales Hub」の料金体系

Sales Hubの料金は、選択するプラン有料シートの数によって決まります
そのため、自社の組織規模や、自動化したい業務の範囲に合わせて最適なプランを選択することが重要です。
以下は、主要プランの概要です。
※料金はすべて税抜表示、年間一括払い時の月額目安です。
※最新の正確な料金はHubSpot公式サイトをご確認ください。

▼月額支払いの場合

プラン
製品名無料StarterProfessionalEnterprise
Sales Hub¥0¥2,400/月¥12,000/月¥18,000/月
コアシートSalesHub
料金内に
1シート分含む

〈追加の場合〉¥2,400/月/シート




〈追加の場合〉
¥6,000/月/シート




〈追加の場合〉
¥9,000/月/シート
SalesシートSales Hub
料金内に
1シート分含む
Sales Hub
料金内に
1シート分含む

▼年額支払いの場合

プラン
製品名無料StarterProfessionalEnterprise
Sales Hub¥0¥21,600/年
(¥1,800/月)
¥129,600/年
(¥10,800/月)
¥216,000/年
(¥18,000/月)
コアシートSalesHub
料金内に
1シート分含む

〈追加の場合〉¥2,400/月/シート




〈追加の場合〉
¥5,400/月/シート




〈追加の場合〉
¥9,000/月/シート
SalesシートSales Hub
料金内に
1シート分含む
Sales Hub
料金内に
1シート分含む

無料プラン

Sales Hubの無料プランでは、HubSpot CRMの基本機能に加え、営業活動に必要な基礎的なSFA機能を利用できます。

月額料金:0円

主な利用可能機能

  • コンタクト管理
  • 取引パイプライン(1件)
  • Eメール追跡(一部制限あり)
  • ミーティングスケジュール設定
  • ウェブチャット
  • 基本的なレポートダッシュボード

2名までのユーザーで利用できるため、営業チームが小規模な段階や「まずはHubSpotを試してみたい」というフェーズに適しています。無料プランでも十分にSFAの基本的な活用方法を体験でき、有料プランへのアップグレードの判断材料になります。

Starterプラン

Starterプランは、営業活動の基盤を整えたい企業向けのプランです。

月額料金:2,400円~(※コアシート1名分含む/月額払いの場合)

主な追加機能

  • HubSpotロゴの削除
  • 取引パイプライン(2件まで)
  • タスクや通知の自動化(シンプルなオートメーション)
  • 通話機能の上限引き上げ
  • 電子署名
  • 目標設定

1コアシートから契約が可能なため、少人数のチームでもコストを最小限に抑えて導入できます。
営業活動を本格的にデジタル化する第一歩として適したプランです。

Professionalプラン

Professionalプランは、営業プロセスの自動化や高度な分析機能を活用したい成長期の企業に向いています。

料金目安: 月額12,000円〜(※Salesシート1名分含む/月額払いの場合)

導入支援費用: 別途発生

主な追加機能

  • 取引パイプライン(最大15件)
  • ワークフローによる営業プロセスの自動化
  • シーケンス(フォローアップメールの自動送信)
  • カスタムレポートの作成
  • フォーキャスト(売上予測)
  • プレイブック(営業ガイド)
  • ABM(アカウントベースドマーケティング)ツール
  • Salesシートによる上位機能へのアクセス

複数の営業チームを持つ企業や、営業の標準プロセスを確立して組織的な営業活動を行いたい企業にとって、Professionalプランは有力な選択肢です。ワークフローやシーケンスによる自動化で、営業担当者の作業工数を大幅に削減できます。

Enterpriseプラン

Enterpriseプランは、Sales Hubの全機能を利用できる最上位プランです。

料金目安: 月額18,000円〜(※Salesシート1名分含む/月額払いの場合)

導入支援費用: 別途発生

主な追加機能

  • カスタムオブジェクト
  • 高度な権限設定とチーム管理
  • 予測リードスコアリング
  • コミュニケーションインテリジェンス(AIによる通話分析)
  • シングルサインオン(SSO)
  • サンドボックス環境

複雑な営業組織を持ち、高度なカスタマイズやセキュリティ要件に対応する必要がある企業に最適なプランです。
AIを活用した分析機能や柔軟なカスタマイズ機能により、営業パフォーマンスの最大化を目指します。

HubSpot SFA(Sales Hub)の導入・運用手順

SFAは「導入して終わり」ではなく、その後の運用定着こそが重要です。失敗を避け、投資対効果を最大化するためのステップを3つのフェーズに分けて解説します。

手順1:導入前の準備と設計

SFAの導入効果を最大化するためには、ツールの選定や設定に入る前の「準備と設計」が欠かせません。
以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

【ポイント①】導入目的(KGI/KPI)を明確にする

最初に「なぜSFAを導入するのか」を明文化することが重要です。
たとえば、「商談化率を20%向上させる」「営業1人あたりの月間商談数を15件に増やす」「案件の平均リードタイムを30%短縮する」など、数値目標(KGI/KPI)を設定しましょう。

目的が曖昧なまま導入すると、現場での活用が進まず「ツールを入れたものの誰も使っていない」という事態に陥りがちです。具体的な課題と目標を設定することで、導入後の効果測定や改善もスムーズに進みます。

【ポイント②】運用体制を用意する

Sales Hubの導入・運用を推進する担当者やチームを決めましょう。
営業現場の担当者だけでなく、マネジメント層やIT部門も巻き込んだプロジェクト体制を構築することが成功の鍵です。

具体的には、以下の役割を明確にしておくとよいでしょう。

  • プロジェクトオーナー(導入の意思決定者)
  • 運用管理者(設定やカスタマイズを担当)
  • 現場リーダー(営業チームへの浸透を推進)

【ポイント③】部門間の連携ルールを定める

Sales Hubの強みを最大限に活かすためには、マーケティング部門との連携設計も事前に行っておくことが重要です。
「マーケティングが獲得したリードをどのように営業に引き継ぐか」「どのステージの見込み客を営業対象とするか」といったルールを定義しておきましょう。この段階でMarketing Hubとの併用を見据えておくと、将来的にリード獲得からクロージングまでの一貫したプロセスを構築しやすくなります。

手順2:プラン選定とアカウント開設

以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

【ポイント①】無料プランから試す

自社の規模や解決したい課題に合わせて、最適なプランを選択します。
おすすめは、まず無料プランでアカウントを開設し、基本機能を実際に操作してみたうえでプランのグレードアップを検討することです。

実際に操作してみることで、自社の営業フローにどのように適用できるかを具体的にイメージできます。この試用期間を通じて、「無料プランで十分か」「有料プランのどの機能が必要か」を判断していきましょう。

【ポイント②】必要な機能に合わせてプランをアップグレードする

試用を通じて必要な機能が明確になったら、Starter、Professional、Enterpriseの中から最適なプランを選定する。

プラン選定時の主なチェックポイントは以下のとおりです。

  • 取引パイプラインの上限数は足りるか(Starter:2件、Professional:15件、Enterprise:100件)
  • ワークフローによる自動化が必要か(Professional以上)
  • 売上予測機能を使いたいか(Professional以上)
  • カスタムレポートの作成が必要か(Professional以上)
  • 営業チームの人数とシート数の見積もり

なお、Professional・Enterpriseプランでは導入支援(オンボーディング)費用が別途かかります。
予算計画には忘れずに含めておきましょう。

手順3:実運用の構築(5つのステップ)

契約後は、以下の順序で環境を構築していきます。
主なステップは以下の5つです。

ステップ1:パイプラインの設定
自社の営業フローに沿ったパイプラインとステージを設定します。
既存の営業プロセスをそのまま移し替えるのではなく、「理想的な営業フロー」をベースに設計することがポイントです。

ステップ2:プロパティ(項目)のカスタマイズ
取引やコンタクトに記録する項目(プロパティ)を自社のニーズに合わせてカスタマイズします。
たとえば、「案件の受注確度」「競合他社の有無」「導入予定時期」など、自社の営業判断に必要な情報を設定しましょう。

ステップ3:既存データの移行
既存のSFAツールやExcel、スプレッドシートで管理していた顧客データや案件データをHubSpotにインポートします。
HubSpotにはCSVファイルからのインポート機能が用意されているため、データ移行は比較的スムーズに行えます。

ステップ4:チームメンバーへのトレーニング
運用開始前に、営業チームメンバーへのトレーニングを実施します。
HubSpotには無料の学習プラットフォーム「HubSpot Academy」が用意されており、オンラインで体系的に学ぶことができます。ステップ5:運用ルールの策定と共有
「どの情報を、いつ、誰が入力するか」といった運用ルールを明確にし、チーム全体で共有します。
データの入力品質がSFAの活用効果を大きく左右するため、運用ルールの徹底は欠かせません。

他SFAツールとHubSpotの比較

SFAツールの選定にあたっては、HubSpot以外にも複数の選択肢があります。
以下は、主要なSFAツールとHubSpot Sales Hubの比較ポイントです。

比較項目HubSpot Sales HubSalesforce Sales CloudMazrica SalesKintoneeセールスマネージャー
無料
プラン
あり
※永続無料
なしなし
※無料トライアルのみ
ありなし
導入
ハードル
低い
※数日〜数週間で運用開始可能
※スモールスタートが可能
※手厚いサポート体制あり
やや高い
※Starterは容易だが、上位プランは専門構築を推奨
低い低い
※ノーコードでスモールスタートに最適

※手厚いサポート体制で導入をバックアップ
UIの使いやすさ◎直感的
※操作性や画面説明がシンプル
○多機能
※カスタマイズ性は高いが習熟に時間がかかる
◎直感的
※使いやすいと評判
○親しみやすい
※SNSに近い感覚で操作可能
◎直感的
CRM・MA
との統合

完全統合
※HubSpot CRM、Marketing Hub(MA)と連携可能

完全統合
※自社製品とシームレスな連携が可能
○一体型
※SFA/CRM一体型
※外部MA連携も可能
△連携が必要
※本格的なMA利用には外部ツール連携が前提
○一体型
※SFA/CRM一体型
カスタマイズ性◎柔軟
※独自のプロパティやカスタムオブジェクトに対応
※Professional以上で高い柔軟性あり
◎非常に高い
※複雑な承認フローも構築可
○標準的
※複数プロセスの管理やカスタムリストに対応
◎非常に高い
※ドラッグ&ドロップで専用アプリを自由作成
○標準的
※日報やスケジュール等、現場に合わせた設定可
サポート体制◎充実
※パートナー企業や導入支援プログラムが豊富
※日本語サポートあり
※メール、チャット、電話サポートあり
※HubSpot Academy
※伴走支援あり
◎手厚い
※3段階のプランや巨大な学習コミュニティあり
◎手厚い
※日本語サポートあり
○標準的
※オンラインヘルプやコミュニティが主体
◎手厚い
※伴走支援あり

自社に最適なツールを選ぶポイントは、「自社の営業課題にどのツールが最もフィットするか」です。

具体的には、導入コスト、営業チームの規模、必要な機能、将来的なマーケティング連携の計画、現場の定着しやすさなどを総合的に検討することが大切です。

なお、各ツールの詳細な機能比較については、ナウビレッジが提供するダウンロード資料でも詳しくご紹介しています。

HubSpot SFAの導入事例

株式会社ネクスタ

株式会社ネクスタは、製造業向けの生産管理クラウドシステム「スマートF」を提供している企業です。事業拡大に伴い人員を増やしていく段階で、既存のCRMツールのコストの高さと機能不足が課題となっていました。

製造業の生産管理は複雑な業務が多く、商談期間が長期化する傾向にあります。長い場合は半年から1年を要するケースもあり、営業活動の見える化とデータ分析が急務だったといいます。

同社は2020年にHubSpot CRMの無料プランを基盤に、Marketing Hub StarterとSales Hub Starterを導入しました。導入の決め手となったのは、「機能が充実していながらコストを抑えられること」「既存ツールからの移行がスムーズにできること」の2点です。

導入後は、各案件に関する情報をCRMに集約し、営業プロセスの進行状況や見込み売上をリアルタイムで把握できる体制を構築しました。営業データの蓄積と活用が進んだことで、データにもとづいた営業戦略の立案が可能になっています。

参考:HubSpot導入事例 | 株式会社ネクスタ

パナソニック インダストリー株式会社

パナソニック インダストリー株式会社は、コンデンサなどの電子部品を取り扱うデバイステクノロジー企業です。「リアルタイム衆知経営」を目指し、全社規模でDXを推進するなかで、営業部門のデジタル化にHubSpotを採用しました。

同社が抱えていた課題は、事業部ごとに顧客情報やWeb上の行動データが分散していた点です。この状況では、クロスセルの機会を逃したり、提案先のキーマンに迅速にアクセスできなかったりと、営業効率に影響が出ていました。

HubSpot導入後は、各事業部の顧客情報を統合し、一元化されたデータベースを構築。顧客がWebサイトで製品に興味を示した行動を検知した際に、営業担当者へリアルタイムでアラートを出す仕組みを実現しました。

同社では「直感的に使えるUI」をHubSpot選定の大きな理由として挙げており、社内への横展開やノウハウ共有が容易に行えた点も成功要因の一つとなっています。

参考:HubSpot導入事例 | パナソニック インダストリー株式会社

レバレジーズ株式会社

レバレジーズ株式会社は、IT・医療介護を中心とした人材派遣・紹介を手がける総合企業です。30以上のサービスを展開する同社では、事業部ごとに顧客情報や営業進捗を個別管理していたため、同一の見込み客に対して複数の事業部から重複してアプローチしてしまうコミュニケーションミスが発生していました。

さらに、事業拡大に伴い複数のスプレッドシートで管理していた顧客情報の工数が増大。こうした課題を解決するため、CRMとSFAの導入を検討した結果、コスト面と機能面の両立が可能なHubSpotを選定しました。

人材系3サービス(ハタラクティブ、キャリアチケットなど)でHubSpot CRMとSales Hubを導入し、複数事業部で別々に管理していた顧客情報の統合を実施。営業メンバーのタスクやアクティビティをSales Hubで一元管理することで、見込み客へのアプローチ状況の可視化を進めました。

参考:HubSpot導入事例 | レバレジーズ株式会社

SFAツール選定でよくある質問(FAQ)

Q. HubSpotのSFAはどんな企業に合っている?

A. HubSpot Sales Hubは、以下のような企業に特に適しています。

営業とマーケティングの連携を強化したい企業:
HubSpotは、SFA(Sales Hub)とMA(Marketing Hub)が同一プラットフォーム上で動くため、リード獲得から商談、受注までの一気通貫のプロセスを構築したい企業に向いています。

スモールスタートで段階的に機能を拡張したい企業:
無料プランから始められるため、まずは小規模に導入して効果を検証し、必要に応じてプランをアップグレードする運用が可能です。

営業活動の属人化を解消したい企業
パイプライン管理やアクティビティの記録を通じて、営業ノウハウを組織の資産として蓄積できます。

グローバル展開を視野に入れている企業:
HubSpotは多言語対応のプラットフォームであり、グローバルでの利用実績も豊富です。

一方で、すでに大規模なSalesforce環境を構築しており、高度なカスタマイズがなされている企業の場合は、移行コストも含めた慎重な検討が必要です。

Sales Hubについては下記の記事でもより詳しく解説しています。

関連記事:
HubSpot Sales Hubとは?機能・料金・できることを解説【2026】

Q. Sales Hubの無料プランと有料プランの違いは?

A. 無料プランでは、コンタクト管理、1件のパイプライン、基本的なEメール追跡など、SFAとしての基本的な機能を利用できます。
ただし、パイプライン数や自動化機能、レポートのカスタマイズなどに制限があります。

有料プラン(Starter以上)にアップグレードすると、以下のような機能が解放されます。

  • Starter:パイプライン2件、HubSpotロゴの削除、タスクの自動化、目標設定
  • Professional:パイプライン最大15件、ワークフローによる高度な自動化、カスタムレポート、フォーキャスト、シーケンス
  • Enterprise:パイプライン最大100件、カスタムオブジェクト、予測リードスコアリング、高度な権限設定、コミュニケーションインテリジェンス

営業チームの人数が少なく基本機能で十分な場合は無料プランやStarterで問題ありませんが、営業プロセスの自動化やチーム全体のパフォーマンス管理を行いたい場合はProfessional以上のプランが適しています。

無料プランと有料プランの違いについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:
HubSpot無料版でできること一覧|有料版との違いと注意点【2026】

Q. HubSpotのセキュリティは安全?

A. HubSpotは、企業の顧客データを安全に管理するためのセキュリティ対策を講じています。
主なセキュリティ機能・対策は以下のとおりです。

データの暗号化: 保管中のデータおよび通信中のデータは暗号化して保護されます。

アクセス制御: ユーザーの権限を細かく設定でき、閲覧のみのシートやロールベースのアクセス制御が可能です。

シングルサインオン(SSO): Enterpriseプランで利用でき、社内のID管理基盤と連携した認証が行えます。

SOC 2 Type II認証: HubSpotはSOC 2 Type II認証を取得しており、データのセキュリティ、可用性、処理の整合性が第三者機関により検証されています。

GDPR対応: EU一般データ保護規則(GDPR)に準拠した機能が提供されています。

セキュリティ要件が厳しい企業でも、Enterpriseプランのセキュリティ機能と組み合わせることで、安心して利用できる環境を構築できます。

セキュリティについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:
HubSpotのセキュリティは安全?標準機能とユーザー設定をすべて解説【2026】

HubSpotのSFAを活用して、商談化率・受注率の向上を図ろう

Sales Hubは、営業活動の効率化、プロセスの可視化、マーケティング部門との連携強化を実現するSFAツールです。無料プランから利用を開始でき、企業の成長ステージに合わせて段階的に機能を拡張できる柔軟性も備えています。

営業活動の属人化やデータの分散、マーケティングとの連携不足といった課題は、多くの企業が直面しているテーマです。Sales Hubを中心としたHubSpotプラットフォームを活用することで、これらの課題を解消し、商談化率や受注率の向上を目指すことができます。

ただし、SFAの導入効果を最大限に引き出すためには、自社に合ったプランの選定、適切な初期設計、運用体制の構築が不可欠です。「自社にはどのプランが合っているのか」「導入後にきちんと活用できるか不安がある」といったお悩みがある場合は、HubSpotの導入・運用支援に精通したパートナーに相談することをおすすめします。

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この記事を監修した人

髙山博樹

ナウビレッジ株式会社 取締役CMO

兵庫県出身。東京工業大学 修了。上場企業で勤務後に参画。広告・SEO・Webサイトといった多様な集客手法とCRM/SFA/MAに精通し、これまでマーケティングのコンサルタントとしてマーケティング戦略の策定から実行(サイト制作や広告運用、SEOなど)を経験。取締役CMOとして年間自社リード400件の体制構築やサービス戦略の策定などに従事。HubSpot導入・構築支援サービス責任者。

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