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Google広告のポートフォリオ入札戦略とは?特徴から設定方法まで解説!

  • 更新日 : 2023-05-23

  • 公開日 : 2022-03-18

近年の広告の運用において自動化入札はスタンダードとなっており、主流の施策となりつつあります。
自動入札機能とは、目標に応じて、過去のあらゆる広告に関する様々なデータをもとに、高度な機械学習が配信を自動で最適化してくれる機能のことです。
便利になった反面、ビジネスの拡大などにより扱うキャンペーンの数が増えた際には、複数の自動入札の状況を把握しなければならず、その分逆に管理に手間がかかってしまう場合もあります。
そんな時に活用したい機能が、今回ご紹介する「ポートフォリオ入札戦略」です。
メリットや設定方法など、詳しく解説していきます。

1.ポートフォリオ入札戦略とは?

まず、「入札戦略」とは、Google 広告で達成したいキャンペーンの目標に応じて入札調整を行う機能です。 入札戦略は、キャンペーンごとに設定を行うことができます。
キャンペーンの数が多い際に「ポートフォリオ入札戦略」を使用すると、
複数のキャンペーンをまたいで全体で1つの目標を達成するために、自動で入札単価を設定、管理することができます。

2.ポートフォリオ入札戦略の特徴

2.1.入札戦略の管理がしやすい

ポートフォリオ入札戦略について

ポートフォリオ入札戦略を使用すると、キャンペーンごとの自動入札戦略の管理工数を減らすことができます。
例えば、AとB、2つのキャンペーンを運用するとします。
従来の自動入札では、キャンペーン毎に入札戦略を設定しているので、機械学習はそれぞれのキャンペーンにごとに目標を達成しようと動きます。
AとBの2つのキャンペーンがあるため、純粋に2つ分の管理工数がかかります。
しかし、ポートフォリオ入札戦略を使用すれば、AとB2つのキャンペーンの入札戦略を一括で管理することができます。
そのため、ポートフォリオを変更するだけで適用範囲のキャンペーンすべてに変更が反映され、管理がしやすくなります。

2.2.機械学習の最適化が進みやすい

先述の図のとおり、ポートフォリオ入札戦略では複数のキャンペーンをまたぎますので、最適化対象の要素が増えます。
分析データの量そのものが増えることにより、その分最適化が進みやすくなります。

またポートフォリオ入札戦略は、個々のキャンペーンに対してではなく、全体で目標を達成しようと自動で調整されます。
例えば、「共有予算機能」を使用すると、複数のキャンペーン予算をまとめて管理することが可能です。
1 日の予算が 1 万円で、2 つのキャンペーンに5,000円ずつ均等に配分するとします。
ある日、一方のキャンペーンで運用がうまくいかず、結果として 4,000 円しか使いきれなかった場合、残った 1,000 円がもう一方のキャンペーンに自動的に再配分されるため、キャンペーンの全体的な掲載結果を無駄なく高めることができます。
このように、獲得数の多い商品へ自動的に予算をよせたり、複数のキャンペーンをまたいで自動で予算配分の調整をすることもできます。

2.3.クリック単価の上限、下限を設定できる

もし、入札単価に上限や下限を設定したい場合は、「入札単価の上限」と、「入札単価の下限」から設定することができます。
よく活用されるのは上限金額で、指定した金額より入札を強化して配信することはありません。
ポートフォリオ入札戦略は1つのキャンペーンにも適用できるため、1つのキャンペーンで自動入札を導入しようとしていて、クリック単価が想定より高くなってしまうことを避けたい場合におすすめです。
ただし、自動入札対して制限を設けるのは機械学習の妨げともなります。
自動入札の強みは入札価格の自動調整です。
上限や下限を設定すると、かえって効果が得られなくなる場合があります。
むやみに設定することは推奨されていませんので注意しましょう。
また、ディスプレイネットワークのキャンペーンは対象外となっています。

3.ポートフォリオ入札戦略で利用可能な入札戦略

ポートフォリオ入札戦略で利用できる入札戦略は以下の6個です。

・クリック数の最大化
選択した予算の範囲内で、最大限のクリック数を獲得できるよう入札単価を自動調節します。
獲得よりも流入数を重視している場合に効果的です。

・目標インプレッション シェア
Google 検索結果ページの最上部、上部、または任意の場所に広告が表示されるように入札単価を自動調節します。
社名や主力キーワードで検索された際、必ず自社の広告を表示させたい場合に効果的です。

・目標コンバージョン単価(tCPA)
平均コンバージョン単価を目標値に抑えつつ、コンバージョン獲得の最大化を目指して入札単価を自動調節します。
獲得単価を維持しつつ、コンバーションを増やしたい場合に最適です。

・目標広告費用対効果(tROAS)
広告費用対効果(ROAS)の目標達成を目指しながら、コンバージョン値の最大化を目指して入札単価を自動調節します。
各コンバーションに売上数値を設定し、費用と売上のバランス目標を維持したい場合に効果的です。

・コンバージョン数の最大化
選択した予算全体を使おうとしながら、最大限のコンバージョン数を獲得できるように入札単価を自動調節します。
決められた予算内で獲得数を最大化したい場合に効果的です。

・コンバージョン値の最大化
選択した予算を過不足なく使用し、最大限のコンバージョン値を獲得できるように入札単価を自動調節します。
決められた予算内で、売上数値を最大化したい場合に効果的です。

4.ポートフォリオ入札戦略の設定方法

それでは、実際に導入する場合の設定方法をご紹介します。
ポートフォリオ入札戦略を設定する方法は、共有ライブラリから設定する方法とキャンペーンの設定画面から設定する方法の2つあります。

4.1.共有ライブラリでポートフォリオを作成する

まず最初に、共有ライブラリからポートフォリオを作成する方法を解説します。

① Google広告にログインし、アカウントの右上にあるツールアイコンをクリック

設定方法①

② 共有ライブラリのポートフォリオ入札戦略を選択

設定方法②

③ 「+」ボタンをクリック

設定方法③

④ 展開されたプルダウン内から、任意の入札戦略をクリック

設定方法④

⑤ ポートフォリオ入札戦略の名前を設定
⑥ 設定するキャンペーンを選択
⑦ 目標値を設定(目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果、目標インプレッションシェアを選択した場合)
⑧ 保存を押して設定完了

4.2.キャンペーン設定でポートフォリオを作成する

次に、キャンペーンの設定画面からポートフォリオを作成する方法をご紹介します。

設定方法⑤

① Google広告にログインし、編集するキャンペーンをクリック

② 画面左側から「設定」をクリックし、「入札戦略を変更」をクリック

設定方法⑥

③「または、入札戦略を直接選択します(非推奨)」をクリック

設定方法⑦

④ 「ポートフォリオ戦略を使用する」をクリック

設定方法⑧

⑤適当な名前、および、目標コンバージョン単価を設定する
⑥「保存」をクリックで設定完了
設定完了後、うまく機能しているか確認できる方法として「入札戦略レポート」があります。
ポートフォリオ入札戦略の画面で、入札戦略名をクリックするとそれぞれのレポートを見ることができますので確認してみましょう。

5.まとめ

今回は自動入札の応用ともいえる、ポートフォリオ入札戦略について解説してきました。
同じような入札戦略を複数のキャンペーンで利用している場合には、ポートフォリオ戦略を利用することで、効率よく管理をすることができます。
また、入札戦略の変更によるパフォーマンスへの影響度なども、
ポートフォリを戦略を利用することで、複数キャンペーンをまたいだデータを確認できるため、効率よく比較できるのも大きなメリットです。
ぜひポートフォリオ入札戦略を積極的に取り入れ、効率よく効果的に成果を上げていきましょう。